爆発音と衝撃と突風に襲われて「ガラスの雨を浴びた」…69人死傷「日比谷線」脱線衝突事故から25年 乗客が咄嗟に“土砂崩れ”と勘違いした理由

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脱線車両が対向車両の側面に衝突

 東京メトロがまだ営団地下鉄だった2000年3月8日、日比谷線の中目黒駅で平和な朝の風景が一瞬にして崩壊した。恵比寿駅方面から入ろうとしていた営団所属列車の最後尾車両がカーブで脱線し、対向してきた東武鉄道所属列車の側面に衝突するという大事故が発生したのだ。乗客5人が死亡、64人が重軽傷。営団側8両目と東武側6両目がもっとも激しく損傷し、死者は東武側6両目に集中していた。

 営団総裁の引責辞任や事故調査検討会の設立、営団と遺族の補償交渉など、事故後の状況と合わせて覚えている向きも多いだろう。...

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