香港でわいせつ逮捕「上村謙信」は今後どうなる? 「次回出廷は4月15日」「保釈には香港での住所が必須」 現地の“裁判”事情を徹底解説

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香港での初報は3日

 4日に突然発表された、ダンス&ボーイズグループ「ONE N’ ONLY」の上村謙信容疑者(25)のグループ脱退と契約解除。「重大なコンプライアンス違反」という定番の理由にファンが戸惑うなか、5日には香港で逮捕されていたという驚愕の事実が発覚した。

 実はこの事件、香港での初報は3日付だった。事件が発生したのは1日夜、繁華街・旺角(モンコック)のレストラン。27歳の香港人女性に対する失礼な振る舞いで「日本国籍の27歳男」が逮捕されたという内容だ。

 上村容疑者は1日に香港でファンミーティングに参加しており、この報道と4日の契約解除を結び付けるファンも多かった。記事中の年齢が違っていたものの、5日の実名報道により「猥褻侵犯」(わいせつ行為)での逮捕が確定したという流れである。事件が発生したレストランはいわゆる打ち上げ会場で、被害者は初対面の通訳だったことも判明した。

 芸能界での性暴力が取り沙汰されているいま、なぜこんな事件で逮捕されてしまったのか。驚く声と併せて、香港での状況がいまひとつわからないという向きもある。この先の上村容疑者はどうなるのか?

保釈には香港での住所が必須

「彼が勾留されているのか、それとも保釈されているのかなど、香港の報道から状況を明確に読み取るのは難しい」と言うのは、香港の裁判事情に詳しい人物である。

 香港メディアは「4日午前に西九龍裁判法院(裁判所)に出廷。案件は4月15日に延期され、再提訊される」と報じた。日本の感覚からすると、逮捕の数日後に裁判所へ行くというのがまずわからない。

「香港警察の職務には告発と訴追が含まれるため、一般的には容疑者を逮捕した後、拘束が認められる48時間以内に起訴するかどうかを判断します。最初の出廷はこの起訴に伴うものです。新規受理案件は裁判所の日程表に記載されないことがあるので、本件も西九龍裁判法院の4日の予定にはありませんが、追って案件のデータベースに登録されました。最初の出廷時に案件の延期が申請された場合、裁判法院は次回の審理日と場所を設定します。報道によると、本件の場合は4月15日。延期は珍しくありませんが、申請理由は様々で一概には言えません」

 保釈は逮捕後の48時間から可能だという。

「逮捕後の48時間以内に行われる保釈は、被疑者の希望あるいは警察からの提案に対する被疑者の同意によるものです(警察保釈)。起訴後は最初の出廷時から申請できます(裁判所保釈)。保釈条件は日本と大きく変わらず、重罪ではないこと、証拠隠滅などのおそれがないこと、保釈金の納付など。香港での住所が必須で、ホテルは認められません。国外逃亡のおそれがある場合は、パスポート提出の条件が追加されることもあります」

 起訴前に保釈されても、起訴が決まれば出廷は必須。世間が注目する重大事件では最初の出廷からメディアが傍聴する。保釈の可否や保釈金の金額、追加条件なども報じられるが、今回の件ではそれらがないこともあって、推測することしかできないというわけだ。

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