新聞を読むだけではNG? 東大生が解説する「時事問題」の本質 試験で差がつく「解ける」「解けない」の決定的な違いとは

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東大入学式での衝撃的なできごと

 僕が東京大学に入学したときの出来事を紹介したいと思います。

 それは入学式でのこと。当時の東大総長である五神真先生が、式辞で次のように話されたのです。

<私たちは知識の量ではなく、基本となる知識を柔軟な発想によって使いこなす力こそが大学での学びへの備えとして最も大切だと考えています。そのような期待を込めて出題させて頂きました。その期待にしっかり応えてくださった皆さんをここに迎え、これから仲間として共に活動できることを大変嬉しく思っています。>

*出典:「平成28年度東京大学学部入学式 総長式辞」

 僕はこの話を聞いて衝撃を受けました。

 どれだけの知識があるか、詰めこんだ知識の量よりも、持っている知識を関連づけて使いこなす能力を重視しているということです。つまり、知識量や知識を詰め込むだけが「勉強」ではなく、たとえ少ない知識であったとしても、その「活用法」を学ぶことこそが「勉強」だと東大は考えている、ということなのです。

 そう考えると、単に「時事問題に備えて新聞を読もう」だけでは、試験対策にはならないということがわかるのではないでしょうか。

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 この記事の後編では、引き続き『東大生が読み解く ニュースが1冊でわかる本 2025年版』(TAC出版)の著者・西岡壱誠さんが、時事問題が苦手な人に有効な「ニュースの理解を深める方法」について解説する。

『東大生が読み解く ニュースが1冊でわかる本 2025年版』(TAC出版)

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西岡壱誠(にしおか・いっせい)
東大生、株式会社カルペ・ディエム代表。1996年生まれ。偏差値 35から東大を目指すも、2年連続で不合格。そこから独自に勉強法を研究し、東大(文科二類)合格を果たす。入学後、『ドラゴン桜 2』(講談社)の編集などを担当。2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立し、高校生に思考法・勉強法を教えている。『「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書』(東洋経済新報社)シリーズなど著書多数。

東大カルペ・ディエム
東大生集団。2020年6月に西岡壱誠を代表として、多くの「逆転合格」した現役東大生によって結成され、全国各地の学校でワークショップや講演会を実施。年間 1000人以上の生徒に勉強法を教えている。著書に『東大生が教える 戦争超全史』(ダイヤモンド社)、『東大大全 すべての受験生が東大を目指せる勉強テクニック』(幻冬舎)など。

デイリー新潮編集部

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