2025年セ・リーグの「球団別戦力」を3段階で評価! 補強で「勢力図」に逆転はあるのか、それとも“格差”が広がるのか

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バウアー復帰がプラスになるDeNA、ドラフトの育成には時間がかかりそうな広島

<DeNA> 
総合評価:B
新人:B
移籍選手:B
新外国人:A
既存戦力の退団:B

 最大のプラス材料は、2023年に10勝をあげたバウアー(前メキシコシティ・レッドデビルズ)の2年ぶりの復帰である。昨季はメキシカンリーグでプレー。10勝0敗と格の違いを見せつけた。コンディションにさえ問題なければ、多くの貯金を稼いでくれるだろう。

 野手で大きなプラスとなりそうなのが、ソフトバンクからトレードで加入した内野手の三森大貴だ。昨季は怪我の影響などでわずか25試合の出場に終わったものの、それ以前は3年連続で二桁以上の盗塁数をマークしており、パンチ力を備えている。内野のバックアップ要員として貴重な存在となるだろう。

 ドラフトでは、竹田祐(三菱重工West、1位)、篠木健太郎(法政大、2位)、若松尚輝(高知ファイティングドッグス、4位)といった本格派右腕を獲得した。アマ時代の投球を見る限り、1年目から一軍で主力となるのは難しそうだが、ある程度の戦力にはなりそう。現役ドラフトで上茶谷大河やトレードで浜口遥大が退団しており、“ルーキー三人衆”が投手陣の底上げに貢献できるのか。大きなポイントとなりそうだ。

<広島>
総合:C
新人:B
移籍選手:C
新外国人:B
既存戦力の退団:C

 昨季はシーズン終盤の大失速で、まさかの4位に沈んだ広島。大きな課題は得点力不足であり、補強した外国人選手が全く機能しなかった。今季は、メジャーで二桁ホームランを打った経験を持つモンテロ(前ロッキーズ)と、マイナーでの実績は申し分ないファビアン(前レンジャーズ)を獲得した。過剰な期待は禁物だが、補強ポイントにマッチしている。

 ただ、基本的に自前で選手を育てて戦う球団であり、このオフも全体的に動きは静かだった。長年、ローテーションの一角を担った九里亜蓮がFAでオリックスに移籍したマイナスの影響を考えて、総合評価はCとした。

 ドラフトでは、大砲候補の佐々木泰(青山学院大)、先発タイプの左腕である佐藤柳之介(富士大)が即戦力候補を獲得した。しかしながら、本格的に一軍で戦力になる時期は、来季以降と考えておくのが妥当だ。

 現役ドラフトで獲得した山足達也(前オリックス)は、内野のバックアップ要員。鈴木健矢(前日本ハム)は、チームにはいないタイプの変則右腕としてある程度の戦力になるだろうが、そこまで大きなプラス材料には感じられない。外国人選手の活躍と若手の底上げがなければ、昨季以上に苦しいシーズンとなるのではないか。

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