米ロサンゼルスのスーパーに見た「むき出しの貧富の差」 超高級~低所得5店でオレンジ価格を比較すると

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ホールフーズ オレンジ1個 (1.99ドル/約300円)

 ホールフーズは、2017年にAmazonが買収した全米NO.1のオーガニックスーパー。コスメなど日用品の品揃えが充実しているのが特徴だ。店内の内装も非常にシンプルでオシャレ、とにかく洗練されている。買い物客も日本で言うところの“意識高い系”の顧客が多いように感じた。「365EverydayValue」という高品質なオリジナルのオーガニックブランドが人気だとか。

 Amazonプライム会員ならば割引するなどの固定客作り、手のひら認証決済など、リアル店舗とテクノロジーの融合も積極的だ。Amazonが展開するレジなし小売「Amazon Go」は苦戦しているが、意識の高い富裕層が対象のホールフーズであれば、こうした新しい仕組みも受け入れられ、上手く行きそうな気がする。

エラワン オレンジ1個 (2.99ドル/約450円)

 今回の視察でもっともオレンジが高かったのがエラワンである。オレンジの価格はウォルマートの3.4倍。のみならず、トマト、リンゴ、バナナのいずれも最も価格が高かった。

 エラワンは、1968年にいわゆるマクロビ玄米や雑穀、旬の野菜、海藻などを中心とした食事法を提唱するデリからスタートとした。筆者が書くのもはばかられるような、環境を意識したエココンシャスなマダム御用達のスーパーである。

 デリカッセンやピザなどは、ファストフードのように店員が対面で売るスタイルだった。また商品は品揃えの豊富さよりも、パッケージなど見た目の鮮やかさでドリンクやカット野菜などがチョイスされているようで、“見栄え”重視の売り場となっていたのが印象的だった。

 またプライスカードの小ささも印象に残った。電子札が利用されていたのだが、バナナなど、どこに値段が掲示してるのか分からなく、宝探しのようだった。おそらく値段を気にして買い物する人は少ないのだろう……。

 事前に募っていたお土産のリクエストでは、エラワンのナッツやドライフルーツなどを女性たちから頼まれることが多かった。エコバッグも人気と聞いていたのであまり気にしないでレジに持って行ったら、なんと45ドル(約6,750円)もした。しっかりした布製ではあるが、今回のロス視察で最も高い買い物となった。筆者には一生もののエコバッグとなりそうだ。

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