驚異のがん予防効果! ブロッコリーのすごい力をプロが解説 52年ぶりに指定野菜に

ドクター新潮 ライフ

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 実に半世紀ぶりの“快挙”だ。新たに「指定野菜」に加わることになったブロッコリー。栄養豊富であるのはもちろん、その魅力はがん予防効果にある。とりわけ発芽後3日目の新芽「スーパー・スプラウト」のパワーは絶大。専門家がブロッコリーのすごい力を解説。【大澤俊彦/名古屋大学名誉教授 】

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 もっと野菜を食べなさい――。幼い頃、親から口酸っぱくそう注意された人も多いと思いますが、約半世紀ぶりに“重要な野菜”のメンバーが増えることになり、改めてその注意の言葉の意味に思いを巡らせてみる絶好の機会なのではないでしょうか。

 ブロッコリー。

 欧米では、その形状から「栄養宝石の冠」とも呼ばれるこの野菜は、文字通り栄養豊富であることに加え、摂取することによって「スルフォラファン」という、がんの予防に役立つ物質が生成されるのです。

「国民生活に欠かせない重要な野菜」

〈こう解説するのは、名古屋大学名誉教授で、愛知学院大学健康科学部と人間総合科学大学人間科学部の特任教授を兼任する大澤俊彦氏だ。

 食品機能化学を専門とする大澤氏は、「健康長寿と栄養」についての研究を続け、食事摂取に気を配り病気を防ぐことの重要性を説いてきた。そして、著書『食べてガンを防ぐスプラウト健康法』の中では、ブロッコリー、特に発芽直後の新芽の状態である「ブロッコリー・スプラウト」の絶大な病気予防効果を詳しく解説している。

 今年1月、農林水産省は2026年度からブロッコリーを「指定野菜」にすることを決めた。指定野菜になると、国が生産者に対する支援をより強化し、供給量や価格の安定が図られる。つまり、ブロッコリーは「国民生活に欠かせない重要な野菜」であることから、政府は食卓に安定供給しなければならないと判断したのである。

 バレイショ(ジャガイモ)以来、実に52年ぶりに追加され、15番目の指定野菜となるブロッコリーのすごさについて、大澤氏が続ける。〉

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