小池都知事が警視総監に「何とかして!」乙武洋匡氏の応援演説は「首相並みの厳重警備」に…警察が“過激すぎる候補者”を「捕まえられないワケ」

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 今週末に投開票日を迎える衆院東京15区補欠選挙が、前代未聞の妨害行為で大混乱に陥っている。対立候補の街頭演説へ“突撃”を繰り返す一部の候補者たちは、小池百合子都知事の自宅にまで街宣。妨害は日に日にエスカレートしているようにも見えるが、警察はなぜ取り締まれないのだろうか。

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私服、制服を合わせると100人以上が出動

 4月20日の午後10時過ぎ。東京都江東区の豊洲市場に隣接する観光施設「豊洲 千客万来」前は物々しい雰囲気に包まれていた。

 車線の片側が封鎖され、乙武洋匡候補の選挙カーを取り囲むように幾重もの鉄柵が設置されている。そこかしこに立って目を光らせている背広姿の男性たちはみな警視庁のSPだ。

「SPは100メートル以上離れた歩道橋にも配置されていました。制服も入れたら100人以上は動員されていたと思います。乙武氏の応援演説に入る小池百合子氏を警備するために配置された人員ですが、総理大臣以上の警備体制と言っても過言ではないでしょう」(取材していた記者)

 警視庁関係者によれば、小池氏が警視総監に過激な行動を繰り返す候補者を取り締まるよう要請した結果、異例の警備が敷かれることになったという。

「18日に小池さんの自宅まで“凸”され、大音量で街宣活動されたことも影響しているでしょう。前日の定例会見でも『命の危険を感じる』と激ギレしていました」(都庁担当記者)

「暴行された」と騒いで流行りの「私人逮捕」も

 乙武陣営のみならず各候補者を悩ませているのは、「つばさの党」から出馬している根本良輔候補とその支援者たちだ。乙武陣営のスタッフが憤る。

「街頭演説をしていると突然現れて、拡声器を使って邪魔を始める。選挙カーで回っている最中も後ろからずっと追いかけられる。彼らがやってくるので、街頭演説の予定が告知できなくなりました」

 YouTubeやSNS上には根本氏らの数々の問題行動を映した動画がいくつも拡散されている。一見、選挙妨害にしか見えない横暴な行為に見えるが、警視庁関係者は「どれも立件するのは難しい」と頭を抱える。

 例えば21日、乙武氏の街頭演説中に東京都大田区の荻野稔区議が根本氏に倒された動画。根本氏から肩に手をかけられた荻野氏は、強く引き倒されて路上に転倒している。「暴行現場」を抑えた決定的な証拠にも見えるが、

「これはケンカとして捉えられているので立件できません。あの部分だけ見ると荻野氏が被害者に見えるのですが、あの前後で、荻野氏がつばさの党党首の黒川敦彦氏を倒している動画も残されているのです」(警視庁関係者)

 その際、黒川氏は「暴行された、私人逮捕する」と荻野氏を取り押さえている。

「双方が診断書を取って被害届を提出しており、荻野氏も書類送検されそうな気配です。もっとも、どちらの方が悪いかと言えば、乙武候補の演説を邪魔しにきたつばさ側なのですが…」(同)

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