「不適切にもほどがある!」で再注目 伝説のディスコ「MAHARAJA」が令和の時代も攻め続ける深い理由
ステータスだった時代を超えて
老若男女をターゲットとする姿勢は、SNSでの発信にも表れている。
「動画をアップするようにしています。当時のディスコミュージックだけではなく、最近の新しい曲もジャンルを混ぜて選曲しているので、それを幅広い世代に知っていただくにはSNSが一番効果的ですから」
基本料金はなんとドリンク2杯込みで男性3500円、女性2500円。ハッピーアワーはドリンク1杯込みで男性2000円、女性1000円と、衝撃的なまでに安い。
「ハッピーアワーを狙って来店する方も多く、そういったお客様は22~23時頃にさっと退店されますね。今の時代を感じますが、それでもお客様が健康的に気分転換できて、また明日も頑張ろうと思っていただけるのなら、それでいいんです。また、昔のようにVIPルームでシャンパンを入れていただくお客様もたくさんいらっしゃいます」
ガラス張りのVIPルームは2部屋。その前にある黒ヒョウの置物と、片方の部屋にある金色のゾウの置物は、80年代当時の店舗に置かれていた実物だ。実は当時の装飾品や備品、黒服の制服などを大切に保管している人物がいるという。「ふてほど」で黒服時代のゆずるがつけていた「スマイルバッジ」もそのコレクションから提供された。
「昔はマハラジャで遊ぶことがステータスでした。芸能人がたくさん来て、料金も高い場所。今のマハラジャにそれを期待すると外れてしまう部分もあると思いますが、『ふてほど』などどんなきっかけでも興味を持っていただけることはすごくうれしい。唯一無二のマハラジャブランドを存続させて、もっといろいろな世代に楽しんでもらえたら。若い世代も楽しめるハッピーな空間だと知っていただきたいですね」
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吉田さんが熱く語った「唯一無二のMAHARAJA文化」はどのように築かれたのだろうか。第2回では80~90年代のMAHARAJAでサウンドプロデューサーを務めていたDJ TSUYOSHIさんにご登場いただく。
第2回【「MAHARAJA」は劇団だった…全盛期のサウンドを作った男、DJ TSUYOSHIが語る「マハラジャ伝説」】につづく