「資格がないのに注射や手術を…」 捨て猫愛護団体の代表が刑事告訴されていた 診断なしに未承認の薬を処方

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 捨て猫や野良猫が殺処分になる前に保護し、新たな飼い主を見つけてあげるのが保護猫ボランティアだ。東京・練馬を拠点とするNPO法人「ねこけん」は、ボランティアの世界でも指折りの規模を持っている。

「『ねこけん』は猫に不妊手術を施したり、新しい飼い主に引き渡す“譲渡会”を開催しています。その他に動物病院(ねこけん動物病院など)やペット保険を手掛ける『560グループ』、系列の診療所を運営する『ねこラボラトリー』という会社もある。代表者は40代の女性でボランティアの間ではカリスマ的な存在です」(元ボランティア)

「資格がないのに注射や手術を平気で…」

 ところが、その女性代表が、昨年11月に獣医師から刑事告訴されたのである。告訴状は正式に受理されていないが、女性代表が獣医師法、薬事法(薬機法)などに違反する行為をはたらいていたと書かれている。何があったのだろうか。

「この獣医師は千葉県市原市にある診療所など、ねこけん関係の動物病院で働いていた女性です。ねこけんの病院ではボランティアから持ち込まれる猫の不妊手術や治療をするのですが、女性代表は資格がないのに注射や手術を平気で行っていたというのです」(獣医師会の関係者)

 獣医師法によると猫は犬と同様に「飼育動物」に指定され、飼い猫・野良猫に関係なく獣医師が診療しなくてはならない。ところが、本誌(「週刊新潮」)が入手した動画を見ると、女性代表と思しき人物がケガをした野良猫の頭をメスで切って膿を出すシーンが収められている。同様のことは、愛媛にあるグループの分院でも目撃されているという。さらに告訴状には、診察もしていないのに電話対応のみで薬を飼い主に郵送していたとある。これが法律に触れるというのだ。

「猫の病気でFIP(猫伝染性腹膜炎)というのがあります。FIPにかかった猫はまず助からないのですが、中国製のCFNという薬を飲ませると回復することが多い。しかし、日本では承認されていません。女性代表は中国から薬を仕入れてそれを郵送で売っていたといいます」(同)

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