「陰謀論者と言われる理由はわかりますが…」国賠訴訟で東京都に勝訴した「暇空茜」インタビュー「世間の批判にすべて答えます」

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エンタメになっている側面を否定しない

 逆に僕が今年2月、Colabo側から名誉毀損で刑事告訴された件で書類送検された時はメディアは一斉に報じてきたんですよ。警察が刑事告訴を受けたら必ず書類送検しなければならないことは法律で定められていることです。ただの事務処理的な刑事処分に過ぎなかったのに、メディアはこぞってさも大事件のように報じました。

――他にもメディアの伝え方に違和感を持ったことはありますか。

 2月16日のアニメイトの脅迫です。国賠よりも怪しい話だと思う。

〈今年2月に暇空氏の初著「ネトゲ戦記」(KADOKAWA)が発売される直前、予約受付をしていた書店「アニメイト」が何者かの脅迫を理由に販売中止を発表した件である。SNSでは騒ぎになったが、ほとんどのメディアは報道しなかった。〉

 実際に店舗に「京都アニメーション事件と同じ事件を起こす」と脅迫があって本の販売が取りやめられたんですよ。表現の自由への挑戦でありこんなにニュースバリューが高い話はないでしょう。けれど、ニュースにしたのはオリコンくらいで大手メディアはガン無視でした。

――なぜ報道されなかったと思いますか?

 陰謀論に半分入ってしまうかもしれませんが、何らかの力が働いてストップが入ったのでしょう。経緯を説明しますと、まず2月15日の深夜に出版社から連絡が来た。何者かがアニメイトに僕の本を「明日販売を停止すると発表しないと、京都アニメーションと同じ事件を起こしてやる」と脅迫がきたと。結局、夜中にてんやわんやで対応して、翌朝、「販売を停止するという決定を午後3時に公表する。ただし理由は公表できない」と聞かされた。

 その後、午後2時半ころ僕の独断で「脅迫が理由です」とXでツイートした。書類送検の報道が出たのはその直後の夕方です。

 僕はなぜアニメイトに脅迫した犯人が発売日である21日の直前ではなく、5日も前である16日を指定して「販売中止を発表しろ」と要求してきたのかがひっかかったんですよ。

 普通、発売日の前日が一番ダメージがあると考えるじゃないですか。違和感を感じませんか? まさにその最中の16日に僕の書類送検のニュースが一斉に報じられたのです。一般の人もこの時系列に疑問を持ったんだと思います。

後編【「暇空茜」インタビュー ”陰謀論者”という批判への反論「僕は石川五右衛門みたいなもん」「インターネットの華はレスバと炎上です」】に続く

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