巨人、3番・門脇には疑問符、1番は吉川か…今季の打線を考える【柴田勲のコラム】

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門脇の3番は考えられない

 3月29日の開幕まで約10日となった。開幕からのローテーションを担う6人は決まったようだが、打線に関してはまだ試行錯誤しているようだ。

 打順は1番を誰にするか、また外国人選手を何番で使うかで自ずと決まってくる。巨人の4番は不動の岡本和真で、何といってもポイントとなるのは1番だろう。

 阿部慎之助監督は17日の日本ハム戦(エスコンフィールドHOKKAIDO)で1番に二塁・吉川尚輝、2番に遊撃・門脇誠を起用した。梶谷隆幸、松原聖弥らも1番候補ではあるが、現状、このコンビが最も良いのではないか。

 阿部監督は門脇の遊撃の守備力を買って1シーズン通して使う考えでいる。実際、守備力は球界トップクラスだ。当初は1番の構想で、次に3番での起用方法を明かし、実際何試合か3番を任せた。

 私に言わせれば門脇の3番は考えられない。タイプではない。2番か8番だと思う。

吉川の打撃は粗っぽい

 8番なら昨年の阪神・木浪聖也のような存在になっていけるのではないか。門脇は昨シーズン途中、坂本勇人から遊撃のポジションを奪ったが、打撃に関してはまだまだ発展途上だ。第一、2年目の選手に3番の重責はいかがなものかである。阿部監督は門脇に「つなぎ」の役割も期待したようだが、時には長打力が求められる。

 17日の試合では22打席ぶりにやっと安打を放って猛打賞をマークした。これまでは「打たなければ」というプレッシャーもあったと思う。

 1・2番は足が求められる。吉川、門脇はその点は合格だ。打率も最低で2割6、7分は欲しい。理想は2割8分だろう。

 その1番候補の吉川、確かにいいものを持ってはいるものの、打撃が粗っぽい。どんな球にでもダボハゼのように振りにいく。

 追い込まれたらどんな球にでも対応しなければならないが、それまではどんな球を振ったらヒットになる確率が高いか、どういう球を狙うべきなのか、考えて打席に立つ必要がある。

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