「極道史上初、兄貴が舎弟を銃撃」で全国指名手配中の暴力団ナンバー2が電撃逮捕 ラーメン組長射殺事件との関連も追及か

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3年4ヶ月の逃亡生活

 2020年9月に長野県宮田村で発生した銃撃事件で、殺人未遂の疑いで全国に指名手配されていた暴力団ナンバー2の男が2月1日、宮城県内で逮捕された。3年4ヶ月前の事件を振り返りながら、警察が関心を持つ逃亡生活などについて触れる。

 殺人未遂容疑で逮捕されたのは織田絆誠組長が率いる絆會若頭で、織田連合(本部:長野県上田市)の会長・金澤成樹こと金成行容疑者(55)。3年4ヶ月の逃亡生活にピリオドを打ったのは、指名手配犯のために設置されたフリーダイヤルへの匿名の情報提供だった。これを受けて2月1日午前4時半ごろ、宮城県仙台市内のアパートの1室に金容疑者が1人でいたところを警察が突入、逮捕とあいなった。ここには昨年から入居していたという。

 内情を明かさず、他の部屋の住民を説得して近隣のホテルに移動させての大捕物だった。部屋からは拳銃1丁と実弾10発ほどが押収されている。

 警察庁の露木康浩長官は会見で、当該事件について「6代目山口組の分裂を背景として発生した」「極めて殺傷能力の高い拳銃を用いて敢行された、暴力団特有の事案で凶悪な犯罪」と述べた。

桐島聡容疑者の隣に

 警察庁が指定した「重要指名手配」のポスターには、金容疑者の右横に桐島聡容疑者が並ぶ。東アジア反日武装戦線のメンバーとして、連続企業爆破事件にかかわったとして長年、全国に指名手配されていた桐島容疑者の所在が急に判明したことは大きな話題となったばかりである。

 先日、神奈川県鎌倉市内の病院に偽名で入院しているところを警視庁公安部に身柄確保され、その後に死亡したわけだが、「桐島容疑者の一件で指名手配犯に注目が集まったことと金容疑者の逮捕はタイミングとしてはバッチリですが、深く関係しているわけではないようです」(社会部デスク)とのこと。

 では、金容疑者の方の事件を振り返っておこう。2020年9月28日の夕方ごろ、長野県宮田村のラーメン店の駐車場で、金容疑者は一緒にクルマに乗っていた男性の腹に発砲。この男性は絆會傘下の4代目竹内組(本部:長野県松本市)の宮下聡組長(=当時)。

 金容疑者は竹内組の3代目組長だった。つまり2人は竹内組の先代と当代という関係でもあった。兄貴分と揉めた挙句に舎弟が銃撃され、重傷を負った背景には「宮下組長の離脱問題」があったとされる。

 山口組の分裂を受け、宮下組長は金容疑者に付き従って神戸山口組に参画していたが、織田組長がそれを割って立ち上げた絆會へ移籍。が、それも長くは続かず、絆會に別れを告げ、6代目山口組傘下入りをすべく、水面下で動いていたという。

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