「八代亜紀さんが僕の人生を変えた」世界的ギタリスト“マーティ・フリードマン”が悼む「彼女の歌声は神様が与えたもの」

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彼女が残した作品は国宝になってもいい

 また他の演歌歌手と違う、独特の歌い方をしていたという。

「ビートの刻み方、間、溜め方、どれも他の人と違います。それにいわゆる伝統的な演歌のスタイルに、2つ、3つの違う成分が入っていて、だから歌声を聞いた瞬間に八代さんが歌っているとすぐわかります。あんな歌声は他に聞いたことがない。世界にふたつとありません」

 実際、八代さんの原点は父親の歌っていた浪曲であり、クラブ歌手時代にはジャズやシャンソンも歌っていた。2010年代にはジャズアルバムも発売している。そうした要素も八代さんの歌に表れていることを、マーティはしっかり見抜いていた。

 八代さんが残した楽曲について、マーティは「彼女の歌は一時的に流行って終わり、というタイプではありません。これからもずっと聴かれ続け、そして彼女のことを知らない世代がその素晴らしさを“発見”して永遠に聴かれていくでしょう」と語る。

 さらに「彼女の歌声は神様が与えたもの。残した作品は国宝になってもいいと思います」とも。

 八代さんの歌は、永遠に生き続ける。

華川富士也(かがわ・ふじや)
ライター、構成作家、フォトグラファー。記録屋。1970年生まれ。長く勤めた新聞社を退社し1年間子育てに専念。現在はフリーで活動。アイドル、洋楽、邦楽、建築、旅、町ネタ、昭和ネタなどを得意とする。過去にはシリーズ累計200万部以上売れた大ヒット書籍に立ち上げから関わりライターも務めた。

デイリー新潮編集部

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