5千万円以上の金を受け取った議員も… 自民党裏金騒動で何人の議員が立件される?

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【自民党裏金疑惑】事情聴取された現役秘書の独白と立件候補の3議員の名前(後編)

 政権幹部などが受け取った裏金の額と人事情報が連日のように新聞紙面をにぎわせ、底なし沼の様相を呈する「自民党派閥パーティー裏金疑惑」。前編では特捜部に事情聴取された秘書が明かした取り調べの内容を紹介したが、後編では立件候補の3議員の名前を報じる。

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「地検特捜部は早い段階で清和会の事務局長に事情聴取を行い、裏金についても把握していました。現在、特捜部が全国から数十人もの検事を応援として集めて捜査に当たっているのは、聴取対象者の人数が多いせいもありますが、それだけ力が入っている、と見ることもできます」(全国紙社会部デスク)

 着々と捜査が進む中、自民党の最大派閥、清和政策研究会(安倍派)の内部では地検の聴取に応じた事務局長への怨嗟の声が渦巻いているという。

「事務局長が完落ちして、表の帳簿も裏帳簿もキックバックリストも、全部特捜部に渡してしまったせいで、今や派閥はグチャグチャ。“もう少しやりようはなかったのか”という声がほうぼうから聞こえてきます」

 と、清和会関係者。

「また、民間企業出身の彼を引っ張ってきて、当時の細田博之会長(故人)の反対を押し切って事務局長に据えた、世耕弘成参院幹事長(61)の責任を問う声も出ています。ただ、今の事務局長はキックバックなどのシステムについて前の事務局長から引き継いだだけなのですが……」

 現在、清和会にとどまらず岸田政権全体が“グチャグチャ”になっていることは指摘するまでもない。

政権中枢を揺るがすスクープ

 そして、朝日新聞が放った一本のスクープ記事。それこそ、今回の問題が政権中枢を揺るがすものであることを世に知らしめた記事だったのではないか。

〈松野官房長官に1000万円超〉

 12月8日、朝刊1面に躍った大見出し。岸田内閣の要、松野博一官房長官(61)が、所属する清和会から直近5年間で1千万円を超える裏金のキックバックを受けていたことを伝えた記事のインパクトは極めて大きかった。

 その後も朝日の“独走”報道は続き、翌9日朝刊1面でも、

〈安倍派6幹部 裏金か〉

 として、松野官房長官を含む「5人衆」と呼ばれる安倍派の有力者に、「座長」の塩谷立元文部科学相(73)を加えた6人が裏金のキックバックを受けていたことを報道したのだ。

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