「ここはヘル・チャイナだ!」荒れ狂う怒りの声 「4年間給与未払い」「数千人規模のスト」「官製“未払い撲滅”キャンペーン」…中国でいま起きている「成長神話」崩壊現場

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 中国で「賃金未払い」に抗議する労働者のデモやストライキが多発している。「もう生活できない!」との怒りや絶望の声が全土に広がり、習近平政権も危機感を強めているという。「最低限の生活すら送れなくなった」労働者が日々、大量に生まれている“ヘル・チャイナ”の実情とは。

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 11月20日、江西省吉安市にある部品製造メーカーで従業員が一斉に集団ストライキを実施した。中国在住の日本人ジャーナリストが解説する。

「ストに参加した従業員は数千人規模に達し、彼らは口々に『給与の未払いが長期にわたり、住宅や車のローンを払えない』『すぐにも別の生計手段を探す状況に追い込まれている』などと訴えています。実は吉安のケースは“氷山の一角”に過ぎず、中国では今春以降、工場の操業停止や閉鎖が相次ぎ、その煽りを食った労働者が大量発生。彼らによるデモや抗議が急増しています」(中国在住の日本人ジャーナリスト)

 デモは「農民工」と呼ばれる地方からの出稼ぎ労働者が主体だが、最近では病院勤務の看護師やバス運転手などにもストの波が広がっているという。今年5月には河南省で教師34人が「毎日12時間働いてるのに、4年近くも給与が払われていない」としてハンガーストライキに打って出たことが現地メディアで報じられた。

「香港のNPOによると、今年1月から5月までに中国で起きたストライキは“2016年以降で最多”にのぼるとされますが、中国メディアがストを報じることは稀で、また公安当局がすぐに“鎮圧”するため、実数は不明な部分が多い。それでも小規模な抗議集会なども含めれば、今年に入って数千件単位でストやデモが起きているとされます」(同)

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