「慰安婦モニュメントの“巨匠”に性加害の過去」 韓国で反日が下火の理由とは? 一方、再び「反日政権」が誕生する可能性も

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「戦犯企業? そんなことは誰も気にしない」

 何気ないこの光景も、関係者からすれば感慨深い。三井物産も三菱商事も、いわゆる「戦犯企業」の烙印を押され、これまで不買運動の対象にされてきた企業だからだ。

 韓国では盧武鉉(ノムヒョン)政権時代に、第2次世界大戦で軍用品の製造や日本政府による強制徴用を通じて成長した企業を調査。12年までに299社にのぼる企業を戦犯企業として発表している。厳しい反日路線を取った文政権時代には、メディアが先頭に立って戦犯企業と取引のある韓国の自治体や企業を名指しで批判。国民の反日感情をあおってきた。

 だが今回、三菱商事のブースに立ち寄った60代の韓国人男性に話を聞くと、

「日本旅行の情報を集めに会場に来たら、たまたま三菱商事の看板が目に入って。最近、韓国の個人投資家の間で日本株が人気なんですが、特に三菱商事のような日本の商社は注目の的。戦犯企業? そんなことは誰も気にしませんよ」

YOASOBIのチケットは1分で完売

 この男性が言う通り、最近の韓国では市場の好況と円安を追い風に、日本株への投資熱が高まっている。今年は、日本株への韓国人の投資額が、中国や香港を抜いて初めてアジア1位になったほど。反日というイデオロギーが、韓国の人々にそこまで深く根差しているわけではないことがうかがえる。

 もちろん、イベントに参加したのはこのような“実利”を求める人たちだけではない。

 京畿道・安山から来た高校2年の男子生徒は、

「自分は、普段から日本の文化に関心があるんです。特にJ-POPが好き。勉強をしながら、米津玄師やあいみょんのプレイリストをYouTubeで再生しています」

 韓国ではかつて日本の大衆文化の流入が法律で禁止されていたが、近年は街中でJ-POPを耳にすることも増えてきた。今年の12月にも、日本人アーティスト「YOASOBI」の初の単独訪韓ライブが予定されているが、10月に発売されたチケットはたった1分で完売。急きょ、追加公演の開催が決定した。

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