追悼・谷村新司さん 神田・神保町「芳賀書店」代表が語る「谷村さんが店番をしていた」ウラ話

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「店番をしていた」理由

 当時のビニ本出版社はどこもまず、芳賀書店に商品を持ち込んだ。最盛期の芳賀書店は、3店舗で年24億円の売り上げがあったという。1冊2000円から3000円ほど。谷村さんもそうだが、買って袋を開けるまで中身がわからないという、ある種のスリル感もたまらなかったのだろう。

 ところで、谷村さんが「店番をしていた」という話だが、芳賀書店でもあり得そうな話だという。

「当時は、とにかく売れていましたからね。1時間もするとレジがお札でいっぱいになってしまう。それで、レジから移す必要があったんです。他に従業員が いればいいですけど、そうでない時もあります。そこで、気心の知れた常連さんである谷村さんに、ちょっと店番してくれる、とお願いすることもあったかもしれませんね(笑)」(英紀さん)

 とはいえ、レジに行ったらあの谷村新司が……。お客さんもかなりびっくりしたに違いない。ばんばさんは先の番組内で、

「チンペイさんてスケベでしょ? でも全然、陰湿じゃない。そして『昴』みたいな名曲も歌う。ホンマどないやねん」

 と語っていたが、英紀さんも同感だという。

「ビニ本収集なんて、普通は人に知られたくないし、隠すじゃないですか。芸能人ならスキャンダルにもなりかねない。でも、谷村さんは“だから何なの?”と、堂々とされています。あれだけ多くの人が共感し、心を打つ素晴らしい曲を作られた根底にあるのは、そうした姿勢だったのではないでしょうか」

デイリー新潮編集部

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