Netflix版「ONE PIECE」大ヒットの理由は? 「脚本に日本と海外の差が」「原作への強いリスペクト」
漫画に興味はなくても
では、日本の映画関係者はどう観たか。北野武監督の映画「その男、凶暴につき」のプロデュースなどで知られる、奥山和由氏に聞くと、まだ1話しか観ていないと断りながらもこう語る。
「漫画は基本的に読まないので『ワンピース』には興味がなかったのですが、新田真剣佑(26)がゾロ(主要な登場人物)役として出演していることもあり、実写は観たいと思いました」
評価は上々のようで、
「真剣佑ら俳優が演じるキャラクターに圧倒的に“実存感”がある。漫画を読まず、キャラクターの設定を知らなくても、オリジナルの実写の登場人物として十分に通用するような厚みが役に備わっていますよね」
一方でこんな発言も。
「脚本も練られており、日本と海外の製作レベルの差を感じてしまいます」
本作の成功を受けて、今後、日本漫画の実写化は加速するだろう。黒澤作品をはじめ、日本映画が世界を席巻した時代がかつてあったが、21世紀は漫画が“日本ブランド”の価値を世界に広める役を担うということか。