日大アメフト部大麻事件で新たに4人の関与が浮上 「会見の“ウソ”が警視庁を怒らせた」「逮捕もありうる」

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会見に激怒した警視庁

 そもそも、あの不可解な弁明を繰り返した大学側の会見を信用した関係者は少なかった。関東学生アメフト連盟も、「逮捕された部員以外の部の関係者に違法薬物を使用した者が存在している疑いが払拭できない」と、日大の試合参加を認めていない。

「7月中旬くらいに、関東学生アメフト連盟宛にも日大の保護者を名乗る人物から、『大麻を複数の部員がやっていた』『大学側が隠蔽しようとした』といった内容が詳細に書かれた告発文が届いていた。大学の会見は、こうした疑問を解消できる内容とは程遠い内容だった」(スポーツ紙記者)

 警視庁も同様に日大へ不信感を募らせてきた。会見で大学側は、昨年11月に部員一人が「7月頃大麻を吸った」と指導陣に申告した時から「警察関係者」に相談していたと説明した。その際、警察関係者から「大学の調査に委ねたい。もし犯罪事実、大麻の所持等、犯罪事実が認められた場合、その者について自首させてほしいと言われた」「本人からの申告のみで、物的証拠がないことや、4カ月という期間が経過しており、吸った事実の立証は困難であるとの回答があった」などと語った。

 警察の指示に従って適切に調査や報告をしてきたと言わんとする内容だったが、警視庁側は「そのような事実はない」と完全否定している。

「日大OBの警察官に日大側から相談があったことは事実。ただ、その警察官は総務畑で、薬物捜査の経験もなく、『個人的な相談ベースの中で言った言葉を恣意的に捻じ曲げられた』と訴えている。捜査幹部も『捜査をする前から、自首させて欲しいとか立証困難などと言うわけがない。そんな責任転嫁するようなことを言うならば、徹底的にやってやる』と息巻いていた」(前出・警視庁担当記者)

書類送検では終わらない?

 警視庁は北畠容疑者の逮捕直後から一部の部員を呼び出し、非公式に事情を聴くなど捜査を進めてきた。そして、今回、二度目のガサに踏み切った。

「本来、あれだけ騒ぎになった後のガサで、新たな証拠が出てくるとは考えにくい。やれることは徹底的にやるという構えの現れでしょう」(同)

 では、このまま新たな逮捕者は出るのか。

「当初は立件したとしても書類送検止まりではないかと見られていましたが、ここに来て警視庁が本腰を入れて捜査を展開していることがわかってきた。新たに逮捕に踏み切る可能性も十分考えられます。北畠容疑者の部屋から見つかった大麻を『共同所持』していたとして、大麻取締法違反で立件されると見られていますが、麻薬特例法の『譲渡』『所持』が適用される可能性もある」(同)

 日大アメフト部を巡っては、「数年前から留学生らが持ち込んだ大麻を複数の部員が吸い回していた」との情報が学内で出回っている。いったい薬物蔓延はどこまで広がっていたのかーー。

デイリー新潮編集部

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