ススキノ頭部切断事件 田村修容疑者は共産党に8万6000円を寄付 浮上する被害者による暴行トラブルとの関係

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 札幌市のススキノ地区で62歳の男性が殺害され、頭部が持ち去られた事件。北海道警は7月24日、死体損壊・領得・遺棄の疑いで、職業不詳の田村瑠奈容疑者(29)と父親で医師の田村修容疑者(59)、25日には母親でパート従業員の田村浩子容疑者(60)を逮捕した。

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 修容疑者は、勤医協中央病院(同市東区)に精神科科長として勤務。同僚だけでなく患者からの評判も極めてよかったという。

 同病院の公式サイトで「沿革」を見ると、原点は1949年。この年に《日本共産党から無償で診療所(余市、浦河、札幌)の譲渡を受け、北海道勤医協設立総会 道より社団法人として設立許可》と記されている。

 突然、日本共産党が登場し、驚いた方も少なくないだろう。謎を解く鍵は「全日本民主医療機関連合会(民医連)」だ。

 週刊新潮は2002年5月16日号の記事で、《民医連は民商、建設労働連合会などと並んで“共産党御三家”と称される直系組織です。党は民医連傘下の病院を資金獲得や集票》に使っていると伝えた(註)。ちなみに、共産党の参議院議員・小池晃氏(63)は民医連の元理事だ。

 北海道民医連の公式サイトには、1975年に勤医協中央病院が誕生したことをエポックメイキングな出来事として記述している。

 板橋区議を4期16年にわたり務めた松崎いたる氏は、かつて日本共産の党本部に勤務。ところが2016年、党員が関わった公金横領詐欺を告発すると、何と除籍処分が下ってしまった。

 22年に『日本共産党 暗黒の百年史』(飛鳥新社)を上梓し、注目を集める松崎氏に取材を依頼した。

「共産党の党勢は退潮が鮮明になっており、それは民医連でも同じです。全国で100を超える病院が加盟しているとはいえ、共産党員の医師や看護師は減少する一方です。しかし、病院を運営する医療法人の幹部は、依然として共産党員が占めています」

教師、弁護士、医師

 松崎氏は北海道選挙管理委員会が2020年11月に公表した「日本共産党札幌東地区委員会」の収支報告書を調査。修容疑者が8万6000円を寄付していたことを突き止め、Twitter(現・X)で発表した。

「共産党の関係者が、機関紙『赤旗』の読者にカンパを求めることはよくあります。ただし、払ってもらえるのは大概が500円とか1000円です。8万6000円という金額は、一般市民によるカンパのレベルを超えています。いわゆる共産党のシンパ、それもかなりのシンパであることは間違いないでしょう」

 共産党にとって“多種多様な労働者から支持を得ている”とアピールすることは極めて重要だ。特に教師、弁護士、医師といった“知識人階級”は、是非とも党員に加えたい“最重要ターゲット”だ。

「党員として獲得しようと、法学部や医学部の狙いを定めた学生をオルグすることにも力を入れていますが、党員の子供に進学先を“誘導”することも珍しくありません。成績優秀だと分かると、党関係者が『あなたの子供は法学部に進学させなさい』、『あなたの子供は医学部に進学させなさい』と言うのです」(同・松崎氏)

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