注目度高まる「TOBE」 芸能界は「後ろ盾探し」で、見えてきた滝沢秀明社長の戦略

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 ジャニーズ事務所元副社長の滝沢秀明氏(41)が3月16日に設立した芸能プロダクション「TOBE」。注目度は高まるばかりだが、それは芸能プロ社員たちも一緒。ただし、彼らの最大の関心事はTOBEの後ろ盾だ。

滝沢氏の後ろ盾は?

 TOBEは設立から半年も過ぎていないが、芸能界内での一大勢力になりつつある。元V6の三宅健(44)、元King &Princeの平野紫耀(26)と神宮寺勇太(25)、IMP.(元INPACTors)の佐藤新(22)ら7人が所属しているのだから、ほかの新興芸能プロとは存在感が全く違う。

 ただし、代表の滝沢氏を含め、全員がジャニーズ事務所出身者なのは知られている通りで、この点が単なる新興芸能プロとは異なる。ジャニー喜多川氏の性加害問題の渦中にあるジャニーズ事務所はTOBEについて沈黙しているものの、愉快ではないだろう。そもそも滝沢氏が同事務所を辞めた理由は、藤島ジュリー景子社長(57)と反目したことにあるのだから。

 表立った動きこそないが、ジャニーズ事務所とTOBEは対立関係にあると見ていい。「ジャニーズ事務所内の人間はTOBEの動きを注視し続けている」(芸能プロ幹部)という。

 ジャニーズ事務所を退所した飯島三智氏(65)が2016年に設立し、やがて稲垣吾郎(49)、草なぎ剛(49)、香取慎吾(46)が所属したCULENとやはり同じだ。ジャニーズ事務所に限らず、方針の違いなどで会社を出て行った人間が新たに芸能プロをつくると、古巣との対立構図が生まれがちなのだ。

 飯島氏には日本財団会長の笹川陽平会長(84)やソフトバンクグループの孫正義会長兼社長(65)、木下グループおよびキノフィルム社長の木下直哉氏(57)ら支援者がいる。後ろ盾と言える。親しい大物芸能プロ代表らも側面支援している。それでも稲垣ら3人は、テレビになかなか出られない。

 万一、ジャニーズ事務所がテレビ局にCULENの3人を出すなと依頼していたら、独占禁止法違反となる恐れがあるが、そんなことをしなくてもテレビ局は自発的に出さない。同事務所が不快感を抱くキャスティングを行うことで、所属タレントを引き揚げられたら、困るからだ。いわゆる忖度である。同事務所とテレビ局側の長年の深い付き合いも背景にはある。

 この構図を痛いほど知るのは滝沢氏だろう。テレビ界のみならず、映画界、興業界でもジャニーズ事務所の力は強い。だから芸能界内ではTOBEの後ろ盾が誰なのかが関心事になっている。

「ジャニーズ事務所も気にしている」(芸能プロ幹部)が、目下のところ、全く見えてこない。

「芸能界内には見当たらない。独立したタレントに頼られがちな大物芸能プロ代表たちは動いていない。芸能界以外でも、国内では具体的な名前が全く挙がらない。だから『海外のエンタメ関係者か』との声もあるが、それも憶測の域を出ない」(芸能プロ幹部)

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