人工甘味料で「脳卒中」「糖尿病」リスク、WHOが警鐘 トクホ食品にも要注意

ドクター新潮 ライフ

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消費者に説明する義務

「普通の感覚からすると、WHOが警鐘を鳴らしている物質がトクホの商品に入っているのは違和感がありますね」

 と、先の國近院長。

「トクホを買っているのは、健康に気を使っている人たちですから。もし人工甘味料を使い続けるなら、WHOの勧告をどう考えているのか、なぜそれを使い続けても安心といえるのか、それでもトクホと名乗れるのか……そういったことを消費者に説明する義務があると思います」

“トクホコーラ”を出している3社に聞くと、次のような回答が寄せられた。

「WHOのガイドラインに関連するご質問に関しましては、業界として対応いたしますため、全国清涼飲料連合会(全清飲)にお問い合わせいただきたく、何卒よろしくお願い申し上げます」(「コカ・コーラプラス」を出している日本コカ・コーラ社)

「当社では、甘味料を体重コントロールや成人病予防を目的に使用している商品はなく、『メッツ コーラ』の発売について現時点で変更の予定はございません」(「キリン メッツ コーラ」を出しているキリンホールディングス)

「商品の販売について変更する予定はございません」(「ペプシスペシャル」を出しているサントリー食品インターナショナル)

ひそかに「人工甘味料不使用」にした商品も

「食品メーカーが商品をリニューアルするのに最低3カ月はかかります」

 とは、先の中戸川氏。

「だからWHOの勧告を受けて人工甘味料の使用をやめるとしても、3カ月から半年くらいはかかると思います。また、メーカー側は人工甘味料不使用にしたことを大々的に発表することはないでしょう。それまで商品に入っていたものが実はWHOに危険性を指摘された、なんて発表するメリットが何もありませんから」

 実際、ひそかに「人工甘味料不使用」に変えた商品が存在するという。

「森永は昨年3月に『バニラモナカジャンボ』をアセスルファムK不使用にしています。その際、リニューアル情報は森永のHPに一言書いてあるだけでした」

 と、中戸川氏が続ける。

「グリコが『ポッキー〈濃い深み抹茶〉』からスクラロースを抜いた時も同じような発表の仕方で、理由の説明は全くなかった。だから今回の勧告を受けて商品をリニューアルしてもちらっと発表するだけで、気付くのは難しいでしょう。やはり消費者が自分で裏の成分表示を見て選ぶしかない」

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