元「吉原ソープ嬢」の写真家が話題 過去を明かして“遊郭・赤線”を撮り続ける理由とは

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「今も働いている人たちにほのかな光を灯したい」

 ところで、なぜ元ソープ嬢であることをあえて公開したのか?

「人に言えるような職業ではないことはわかっていますし、人に働くことを勧めたりもしません。私は働いていたことをずっと後悔してきました。ただ、私は学校へロクに行ってなかったから、計算はできなかったし、読み書きもおぼつかなかった。そんな人がどうやって普通の会社に就職できますか? 人には言えない職業だけど、その仕事のおかげで生きられる人がいるのも事実です。47歳の頃に“もうちょっとで50歳か。私、ずっと後悔し続けて死ぬのかな”と思いました。そんな時に吉原の『カストリ書房』に立ち寄って、赤線・遊郭の文化的な面を知ったんです。赤線・遊郭の建築はどんどん無くなっていきます。これを記録しながら、私が働いていた場所について学び、様々な面を人に伝え、同時に今も働いている人たちにほのかな光を灯したいんです。そのためにはソープ嬢だったことを明かさないと説得力がありませんから」

 紅子さんの写真集出版プロジェクトはクラウドファンディング「CAMPFIRE」で6月30日まで行われている。

華川富士也(かがわ・ふじや)
ライター、構成作家、フォトグラファー。1970年生まれ。長く勤めた新聞社を退社し1年間子育てに専念。現在はフリーで活動。アイドル、洋楽、邦楽、建築、旅、町、昭和ネタなどを得意とする。シリーズ累計200万部以上売れた大ヒット書籍に立ち上げから関わりライターも務めた。

デイリー新潮編集部

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