「報復は6月19日以降に」 6代目山口組「本部通達」の衝撃 「ラーメン組長」射殺事件でカエシに言及か

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捜査当局が関心を寄せている人物

 テールラーメン店主と6代目山口組3次団体トップを兼ねていた余嶋学・湊興業組長が射殺されたのは4月22日のこと。事件はいまだ解決していないが、捜査当局は容疑者の可能性があるとして、さる人物に関心を寄せていることはすでに報じた。そして、この件をめぐって、6代目山口組本部が傘下組織に通達を出したという。

 これまでの流れを簡単に振り返っておこう。

 3代目弘道会傘下の余嶋学・湊興業組長射殺事件の容疑者として捜査当局が関心を寄せている人物というのは、別の事件で指名手配されている暴力団員である。ある組織のナンバー2、若頭であるこの男をKとしておこう。

 K若頭は2020年、長野県内のラーメン店の駐車場で別の組の組長の脇腹を拳銃で撃った殺人未遂の疑いで、指名手配中の身となっており、行方はいまだ不明のままである。ちなみに両名は同じ組織の先代と当代という関係、つまり兄貴分が舎弟をハジいたことになっている。これは極道史上初と言われる極めて異例の事件とされていた。

6代目山口組の見方は?

 偶然にも、今回の件同様、事件現場はラーメン店だったというわけだ。
話を余嶋組長の事件に戻そう。

 現在、拡散中の事件当時の防犯カメラ映像(写真を参照)とされる動画では、容疑者がラーメン店に入ってから10数秒後に退出し、その後、消防隊員が余嶋組長と見られる人物をストレッチャーに載せ、心臓マッサージをしながら運び出す場面が確認できる。

「私自身、事件発生直後は何者かがカネ絡みの私怨を晴らすべく余嶋組長に対して発砲したもので、抗争に発展する可能性は低いと見ていました」
 
 と語るのは、元山口組系義竜会会長の竹垣悟氏(現・NPO法人「五仁會」主宰)。

「しかし、現時点では抗争は避けられないかもしれないと捉えています。K若頭は6代目山口組とは敵対関係にある組織の一員であり、6代目側も“K若頭=ヒットマン”と見ているようなのです」(同)

 一部ではすでに、K若頭が潜伏しているとされる岡山県内に3代目弘道会の報復部隊が集結しているとか、逆に3代目弘道会の中核組織・野内組の野内正博組長がターゲットにされているなど、さまざまな噂が取りざたされているという。

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