元ヤクザが「地下格闘家」を歌舞伎町で刺殺 実は「身内の揉め事」とも

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破門されていた加害者

「勝又容疑者は過去に覚せい剤取締法違反の罪で15年ほど、刑務所で服役したと聞きました。刑期が長いのは摘発されたブツの量が多かったせいかもしれません。ハッキリとはしないのですが、出所後に捜査当局に組織の内部事情を密告した可能性を問われたとかで、破門となっています」(同)

 元組員が現組員の舎弟を刺し殺すという物騒な事件の背景にはヤクザの弱体化があると、竹垣氏は語る。

「暴排条例で疲弊したヤクザにコロナ禍が追い討ちをかけ、いよいよ彼らが資金源を絶たれ、力を失ってきたのは周知のことでしょう。看板で飯を食ってきたヤクザが看板で仕事ができなくなり、相対的に半グレや、カタギとは名ばかりの真っ当ではないシノギに手を出す元ヤクザがのさばり出したという状況があります」

ヤクザの側に力があった時代なら

 良くも悪くも、暴力団が強かった時にはこんな身内の揉め事が大事に発展することは抑えられる可能性があったということなのか。

「もう少しヤクザの側に力があった時代なら勝又容疑者も、相手のバックを恐れて報復に出なかったかもしれないですね。要するに、ヤクザが舐められている状況になっているわけです」(同)

 竹垣氏によれば、特に覚せい剤絡みで組織を破門になったような元ヤクザは、行儀が悪いタイプが少なくないのだとか。

「元々節操がないから組を追い出されたとも言えるかもしれませんが。現役ヤクザの方も食えないから覚せい剤に手を出し、元ヤクザとシノギでかち合うこともままあるわけで、貧すれば鈍すを地で行くような状況です」(同)

 カタギを巻き添えにだけはしないでほしいものである。

デイリー新潮編集部

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