最大派閥「清和会」、決まらない“ポスト安倍”に森元総理も迷走 筆頭候補・萩生田政調会長には「本当に領袖が務まるのか」の声

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追加公認

 そんな中、有力候補の一角である萩生田光一氏のある判断を巡って、周囲が困惑する事態が起きているという。

 自民党幹部が声を潜める。

「問題となっているのは東京15区(江東区)の候補者選びです。都連の会長を務める萩生田さんが、ここの候補者選定を“公募”にしようとしているのです」

 東京15区といえば、先の衆院選(2021年)では、かつて民進党や希望の党に所属していた柿沢未途氏が、自民党の推薦を受けて出馬し、当選。現在、柿沢氏は自民党所属の議員として活動しているが、

「この選挙の際、萩生田氏は、柿沢氏とは別に自民党東京都連の推薦候補を立てていたのです。それなのに、当時、選対委員長を務めていた遠藤利明氏が、柿沢氏を15区の自民党候補者として擁立しようとしたのです。結局、どちらも無所属で出馬させ、勝った方を追加公認するという形をとり、最終的に柿沢氏が圧勝したというわけ。もともとこの選挙区で勝ってきた柿沢氏が強いのは当然ですが、萩生田氏からすれば、党本部が自分の頭ごしに、勝手に方針を決めたことにも腹が立っているようです」

清濁合わせのむ

 とはいえ、結果的に柿沢氏が当選した事実は覆りようがない。となれば当然、次の選挙でも柿沢氏がこの選挙区の候補となるのが道理となるはずだが、

「萩生田さんはいまも納得できておらず、“東京15区の候補者は、改めて公募という形を取る”と息巻いています。たとえ柿沢氏が応募してきても選考で落とそうと考えているのではないか。“気持ちはわかるけど、柿沢さんじゃないと勝てないんだから”と周囲が説得しても聞く耳を持たない。清濁合わせ飲むのが上に立つ者の務めであるはずなのに。こんな調子では“とても清和会の領袖は務まらないんじゃないの”なんて、口さがない人は陰で言ってますよ」

 果たして、パーティーの主役になれるか――。

デイリー新潮編集部

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