アマチュア史上最強「大の里」は高安よりも強い? 高安が授けた“意味深な言葉”とは

スポーツ

  • ブックマーク

Advertisement

 5月場所は「大の里」にご注目――といっても「誰それ?」な人も多かろう。それもそのはず、彼は今場所、幕下10枚目格付け出しで初土俵を踏む新弟子だ

 日体大時代、大の里こと中村泰輝は2年連続アマ横綱で“史上最強”の名をほしいままに。身長192センチ、体重177キロと体格に恵まれ、1月場所で史上初めて所要1場所で十両に昇進した落合をもしのぐ逸材とされる。

 この春大学を卒(お)え、元横綱・稀勢の里が親方を務める二所ノ関部屋に入門した。

「彼は、2月に部屋に体験入門した際、出稽古に来ていた元大関・高安関と30番取らせてもらいましてね」

 と日体大関係者が語る。

「その際に高安関が『互角だった』と仰ったものだから、“既に高安と互角”とか、先走って“高安より強い”とかいう風評が立ってしまい……。実際はリップサービスですよ。でも、何番かは中村が勝ちましたし、高安関は張り手も使った。なので、“高安を本気にさせるほど強い”というのが正確なところでした」

高安の発言の真意は

 だが4月末、高安は再び二所ノ関部屋を訪れ、中村改め大の里と胸を合わせた。結果は22番取って高安の10勝12敗。2カ月で“高安より強い”は現実になった。

 ただ、この関係者は、どちらが強いかより、高安が彼に授けた言葉が印象に残っているのだとか。

「体験入門の帰り際に、高安関が『君は絶対に二所ノ関部屋に入った方がいい』と。当時はまだ入門が決まってなくて、元横綱・白鵬の宮城野部屋をはじめ複数の部屋が熾烈(しれつ)な争奪戦を繰り広げていた最中でした」

 つまり真意は……、

「稀勢の里は言わずと知れたガチンコ横綱。高安関は“君ほどの力量があれば、八百長せずとも頂点を極められるから、稀勢の里さんの世話になりなさい”と仰りたかったのでは?」

 5月場所以降も目が離せない。

週刊新潮 2023年5月18日号掲載

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。