銀座「ロレックス」強盗、大胆すぎた少年たちの末路 元刑事は「親に1億円超の損害賠償も」

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大人と同じ裁判を受けることに

 昨年4月に施行された改正少年法では、新たに成人となった18と19歳を「特定少年」と位置付けている。そして、家庭裁判所から検察に送り返す“逆送”手続きについても対象事件が拡大。これまでは殺人や傷害致死などに限られていたが、特定少年の場合、“強盗”でも原則的に大人と同じ裁判を受けることになる。

 さらに、今回の強盗団のうち18歳と19歳のメンバーが強盗容疑で再逮捕、起訴されればメディアは“実名報道”に踏み切る可能性が高い。

「たとえ20歳未満であっても、大人と同じように実名や顔写真が公開されます。まだ若い彼らにとって、就職や結婚、進学にも影を落とすのは間違いありません。また、振り込め詐欺の“受け子”の場合は、“あの家に行って封筒を貰ってきて”と指示されただけで、本人が犯罪行為だと理解していないケースもあり得ます。しかし、強盗の場合は一切の言い逃れができないため、特定少年は大人と同じく強盗犯として法の裁きを受けることになるわけです」(小川氏)

 加えて、強盗団のメンバーで最年少の16歳少年についても、

「被害総額は数億円にのぼり、さらにショーケースを叩き壊すなど、店側に甚大な被害を負わせている。そうなると、刑事手続きとは別に、被害に遭った店や保険会社から1億円以上の損害賠償を請求されることも考えられます。私の現役時代に、高校生のグループがひったくりを繰り返す事件がありました。郵便局から出てきた人々をターゲットに定め、自転車に乗った高齢女性からバッグを強奪してケガを負わせるなど、かなり悪質な犯行でした。そして、少年たちが逮捕された後、その親たちが被害者への損害賠償に応じています。実際に家族で住んでいたマンションを売却して賠償に充てたのです。少年だからといって軽々しく犯罪に手を出せば、大きな報いがあると知ってほしいですね」(同)

デイリー新潮編集部

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