高校時代の元カノが親友と結婚 ところが、その後のあり得ない展開に日々悩む50歳夫の本心

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久々に朋美さんに会うと…

 学生生活を楽しみ、バブルが崩壊したものの、なんとか有名企業に潜り込んだと彼は言う。将太さんとは連絡を取り合っていたが、朋美さんの話題がのぼることはなくなった。

「将太は関西に本社がある会社に就職しました。4年くらいたったとき、出張で東京に来るというので会ったんです。ふたりきりで飲むのは初めてだったかもしれない。彼は何か言いたそうだった。何度も促したら、ようやく『オレ、今、朋美とつきあってる』と。グサッと何か刺されたような気持ちになりました。朋美も関西で就職したので、会う機会が増えて、いつの間にかつきあうようになっていた、と。僕と朋美はきちんと別れ話をしたわけじゃないけど、自然消滅してしまったということは縁がなかったということ。しかたがない。そのときはそう思って、『オレのことは気にしなくていいよ』と笑ったんですが、心の底では悔しかった」

 その後、和宣さんが関西に仕事で赴いたときには、3人で食事をした。朋美さんは高校生のときとは違って、内側から輝くように美しくなっていた。将太さんとふたり並んだところを見ると、和宣さんもお似合いのふたりだと認めざるを得なかった。

「学生時代をパーッと遊んで過ごしてしまった僕と違って、将太は学生時代に留学して語学に長けていたし、朋美は国家資格を持っていた。ふたりは『和宣はいいよね、有名企業に入れて』と言っていたけど、うちの会社はバブル崩壊後、合併の話が出ていて、みんなリストラを恐れて戦々恐々としていました。有名企業がどうとかではなく、個人としてどのくらい能力があるかが重要だと本心から感じていたので、いや、ふたりのほうが立派だと心から言いました」

 するとふたりはニコッと笑って、「1年後くらいに結婚しようと思ってる。そのときは証人になってくれる?」と尋ねてきた。ならないわけにはいかない。もちろんと深く頷いたが、実際には傷のほうが深かった。だが彼はその傷を見ないふりをするしかなかった。

「なんとなくやるせない気分になって、ちょうどお盆の休みに入っていたので、そのまま久々に帰省してみたんです。そこで偶然、再会したのが高校時代の友人だった茉希でした。茉希は学校一の美少女として地元では有名でした。卒業後は行方がわからなくなっていたのにばったり会ったから、びっくりしました。実は彼女も東京で働いているという。その後、東京で会うようになり、すぐに同棲するようになりました」

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