「ジャパニーズウイスキー」ブームはウクライナでも? 日常を取り戻しつつあるハルキウの現地レポート

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ウクライナ国民の覚悟

 戦前、140万人が暮らしたウクライナ第二の大都市ハルキウは、ロシア国境から南に30キロのところに位置する。昨年2月の侵攻直後から激しい攻撃にさらされ、州政府庁舎を直撃したミサイル2発は29人の命を奪い、このモールにも昨年3月、着弾した。ロシア軍空挺部隊が降下して市街戦も展開されたが、5月以降は周辺から撤退。だが、市内への着弾はさらに続き、10月からは電力などを狙ったインフラ攻撃が街を襲った。私が滞在中の今年3月にも、攻撃で丸1日にわたる大規模停電が起きた。中心部のあちこちでは、いまなお廃虚になったビルが無残な姿をさらしているが、それでも、街は動きを止めようとしない。侵攻直後に60万人まで減った人口も、いまは120万人規模まで戻ってきた。経済を回していくことが、ロシアとの長期戦を支えていくことになる――。次々に営業を再開するカフェやショップの賑わいからはそんなウクライナ国民の覚悟を感じた。

 3月中にドンバス全域制圧を指示したとも報じられたプーチン大統領。だが、そのもくろみもかなわず、目下膠着(こうちゃく)状態の東部戦線には、まもなく戦車レオパルト2など、西側の最新鋭兵器が投入される。

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 この西側の支援により、平穏な日常が戻るのを願う人は多いだろう。

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