坂本勇人に「限界説」…中田翔との“時間差トレード”の現実味 巨人と日ハムに「持ちつ持たれつ」の過去

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盤石ではない坂本の定位置

 プロ野球巨人の坂本勇人(34)が中日の開幕3連戦で10打数ノーヒットに終わった。オープン戦も36打数4安打、2打点、本塁打ゼロという不振で、これを引きずるようなスタート。10代から巨人の正遊撃手で在り続けた「生え抜きスター」は復活へ、多難な前途を予感させた。

「巨人は2年連続で優勝を逃した昨季から大きな補強がなく、今季のセ・リーグで下馬評が低い。巻き返せる力が欠けているから序盤に出遅れると、苦しくなる。坂本が打線でブレーキとなり、チームの成績が落ち込むようなら原(辰徳)監督は早々と2軍落ちを含め、大きな決断を迫られることになる」(元NPB球団監督)

 坂本は4月2日の中日戦(東京ドーム)、1-1の七回無死一、二塁から送りバントを決めた。実に2年ぶりの犠打。場内からはどよめきが起きたものの、直前の打席では併殺打に倒れるなど、そこまでの内容の乏しさを考えると「100人いたら100人バント」と表現した原監督の言葉も当然と言えた。

 昨オフ、原監督は「勝負の世界って昔の名前ではダメ。やや下降線をたどっているような選手たちはやらないといかん」と正念場の坂本に奮起を促した。坂本は昨秋のキャンプに志願の帯同。ベテランでは異例で、今季への並々ならぬ危機感がにじんだ。今春のキャンプでは、新任の大久保博元打撃チーフコーチの「アーリーワーク」にも参加していたのだが……。

「もともと(投球に対して)恐がりだが、反射神経の良さで内角球を打ってきた。それが加齢で反応が鈍ってきた。内角を捉え切れなくなってきて、外角のボール球に手を出すようにもなった。才能に頼ってきた今までの調整法を根本から変えないといけないのだが、あれだけの実績を残すとそれも難しいのかもしれない」と前出の元監督は限界説さえ示唆する。

 巨人ではポスト坂本の候補の一人、ドラフト4位ルーキーの門脇誠がオープン戦で49打数14安打の打率2割8分6厘と好結果を残した。昨季の坂本離脱時に代役を務めた中山礼都も控える。坂本の定位置は盤石ではない。

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