「3回死にかけている」 89歳の財津一郎が語る健康法と23歳のイケメン孫
昭和40年代に、関西地区で64.8%の驚異的な視聴率を記録した時代劇風テレビコメディー番組があった。
主な出演者は、渡世人・あんかけの時次郎を演じた藤田まこと、その相棒で小坊主・珍念役の白木みのる。さらに蛇口一角(へびぐちいっかく)を名乗る浪人役で、時に甲高い声で「ヒッジョーにキビシ~ッ!」「~してチョーダイ!」とギャグを叫び一世を風靡した、財津一郎(89)である。
藤田は平成22年に76歳で、白木は令和2年に86歳で他界。が、彼らと同じく「てなもんや三度笠」が出世作となった財津は健在だ。
「毎日、早寝早起きで4時半起床。少しでも長生きしたいし、健康でいたいから、朝の30分の体操やヨガのほか、200回の足踏み器も日課です。3年前にママ(妻のミドリさん)が死んじゃったので、家の掃除や洗濯も自分でやってます」
平成22年に映画「ふたたびswing me again」に主演し、翌年にはテレビドラマの「3年B組金八先生ファイナル」にも出演。が、その後の芸能活動は事実上の休止状態という。
運転免許証は数年前に返納
「僕はこれまで3回、死にかけている。脳出血や肺の手術、いまは心臓を治療中。そのせいか、年下の人が亡くなるニュースを見るとハッとさせられるんですよ」
藤田、白木とは同年代で、親しく付き合った。
「身長が140センチほどだった同い年の白木さんは、背が伸びない病気を患いながらも感動的な人生を送った。藤田さんは僕の1歳年上。僕も向こうに行ったら、三人で思い出話をしたい」
いまもテレビでは、財津が登場するピアノ買取業者のCMが流れる。〈♪ピアノ売ってちょ~だい!〉と歌うコミカルな演出だが、実は20年以上も前に撮影された“年代物”だ。
「僕が60代の時に撮ったんですよ。いまだに放送されるのはうれしいけど、年間契約だから、そろそろ契約が切れるかもしれないな」
目下の楽しみは、月に1度のゴルフと笑う。
「始めたのは50代と遅かった。でも、先日は87で回ったんですよ。コースを回るのも楽しいけれど、緑の芝と樹木、青い空というゴルフ場の景色にいつも感動していますね」
ゴルフ場への往復は息子の送迎に頼っている。
「高齢者の交通事故が増えてますから。運転免許証は数年前に返納したんです」
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