「“自分は老けている”と思うと死亡リスクが増大」「嫌な医師とは関わらない」 抗加齢医学のパイオニアが説く「若返り術」

ドクター新潮 ライフ

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 加齢には逆らえない。だが、老化のスピードを遅らせることはできる。すなわち、「若返り」は可能なのだ――。人生100年時代とはいえ、漫然と過ごしていては老け込むばかり。抗加齢医学のパイオニアで愛媛大学大学院教授の伊賀瀬道也氏が、「脳」や「メンタル」「医療」の最強若返り術を厳選する。

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 どうせ一度きりの人生なのだから、太く短く生き切ることこそ我が本望――。

 大酒を飲み、タバコを愛飲してやまない男性に多い“破滅型”タイプの人は、よくこんなことを口にします。

 しかし、そういう人に限って、若い頃のツケが回って実年齢以上に老け込みが進んでしまい、心身ともに激しい衰えを実感した時に、「先生、何とかしてください!」と、すがってくる傾向が強い印象を受けます。それまでのやりたい放題具合、暴飲暴食度合がひどければひどいほど、いざ体の調子が悪くなると慌てる度合も増す。人生、ままならないものです……。

 誰にも等しく襲ってくる加齢には逆らえないものの、老化のスピードは人それぞれで、とりわけ日々の習慣次第でその速度を遅らせることができます。逆に、悪い習慣を続けていれば不必要に老化のスピードは速まってしまう。破滅型の人が悔いるこうした「残念な老化」を可能な限り防ぎ、最後まで健康的に生きる。それが人生100年時代におけるアンチエイジング、若返りの本当の意味なのです。

生活習慣の改善で、がんも認知症もリスク低減

〈愛媛大学大学院の抗加齢医学(新田ゼラチン)講座教授で、同大医学部附属病院の抗加齢・予防医療センター長を務める伊賀瀬道也氏は、これまで約4千人の患者に「アンチエイジング指導」を行ってきた若返り研究のプロである。

 加齢と違って各人各様のスピードで進む老化は、適切な対処をすることではね返すことができる。〉

 まずは「生活習慣」です。

 残念な老化はさまざまな病気を引き起こし、その結果、フレイル(虚弱)、介護状態へと突き進むことになってしまうわけですが、最後まで自立的に生きる上で、がんや認知症が、できるだけ避けたいものであることは言うまでもないでしょう。

 そしてがんも認知症も、生活習慣の改善によってリスクを低減することができます。したがって、アンチエイジングを実現するためには、生活習慣の改善が欠かせないわけです。

 タバコの量を減らしてできれば禁煙する、充分な睡眠時間を確保する、といったようないろいろな生活習慣の改善が挙げられますが、エビデンスが多いなどの理由から、特にお勧めの二つの生活習慣に関して説明したいと思います。

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