ウルグアイ戦で持ち味を発揮できなかった三笘薫 その原因は?

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 WBCの劇的優勝にすっかり影の薄くなったサムライブルーだが、24日のウルグアイ戦に6万を超す観衆が集まったのは、やはり昨年のカタールW杯の効果だろう。試合は1-1の引分けに終わったものの、吉田麻也、長友佑都、酒井宏樹といったベテラン勢に代わり代表初選出のCB瀬古歩夢、2試合目となる右SB菅原由勢らDF陣は安定感があった。

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 今後は板倉滉がDF陣のリーダーとして吉田の代わりを務めることになるだろう。

 問題は攻撃陣だ。カタールW杯ではドイツやスペインといった強豪国と同じグループに入ったため、一度は封印した4-2-3-1のシステムを採用。「ボールを握って攻める」ことと、W杯ではジョーカーとして交代出場の三笘薫をスタメンで起用することを森保一監督は明言した。

 三笘は左MFに入り、カウンターから何度かチャンスシーンを演出した。ウルグアイのCKをGKダニエル・シュミットがキャッチすると、素早く三笘にスローする「意図のあるカウンター」も披露した。しかし、カウンター以外に三笘が持ち味を発揮できたかと言えば、答えはノーだ。そしてその原因は、左サイドのビルドアップにある。

 右サイドなら、菅原と板倉のビルドアップにボランチの遠藤航が絡み、右MF堂安律の4人でサイドを崩しにかかった。前半は右サイドからの攻撃が機能していたし、前半21分には菅原のスルーパスからCF浅野拓磨が惜しいシーンを迎えた。後半30分の同点ゴールも、菅原のスルーパスが起点となっていた。

 それに対し左サイドは、SBは不慣れな伊藤洋輝、初出場の瀬古に加え、ボランチの守田英正も三笘の良さを生かそうとはしていなかった。たぶん自分の役割をまっとうすること、セイフティーファーストを優先し、攻撃までイメージが回らなかったのだろう。

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