水道橋博士辞職でれいわの参院議員になる蓮池透さん “ローテーション批判”について聞いた

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 れいわ新選組の山本太郎代表は、1月16日、議員辞職した水道橋博士氏の残りの任期5年半を、全国比例で落選した5人がローテーションで務めると発表した。これで参院議員になることが確定した、元拉致被害者家族会副代表の蓮池透氏(68)に話を聞いた。

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 昨年7月の参院選では、水道橋博士は11万7794票で当選した。次点は元参院議員の大島九州男氏(61)、3位は元緑の党共同代表の長谷川羽衣子氏(41)、4位は元衆院議員で弁護士の辻恵氏(74)、5位は蓮池氏は、6位は元新宿区区議の依田花蓮氏(50)だった。彼ら5人が順番に1年ずつ議員になるという。

 日本では初となる「れいわローテーション」に対して、批判の声が数多く上がった。前東京都知事で国際政治学者の舛添要一氏は、「制度の私物化」と指摘し、日大の岩井奉信氏は「落選者救済で、有権者は納得しない」と語った。

たかが1年、されど1年

「まず、前提として、私たち5人がローテーション制を求めたというわけではありませんと申し上げたい」

 と語るのは、蓮池氏。

「昨年末、山本代表から提案がありました。水道橋博士が議員辞職するので、彼の残りの任期5年を落選した5人が交代でやってもらいたいと。ドイツの緑の党もローテーション制を導入したというのです。最初聞かされた時は、びっくりしましたね」

 蓮池氏が一番気になったのは、次点で落選した大島氏のことだった。

「ローテーションにしなければ、大島さんは5年以上務めることができます。それが1年になるわけですからね。でも彼は、党の方針を受け入れると。大島さんがよしとするのなら、私を含めた4人は受けましょうとなったのです」

 緑の党のローテーションは、2年で交代することになっている。

「それもあって、1年で何ができるという批判も出てくるでしょう。私に言わせればたかが1年、されど1年です。れいわ新選組の看板政策は消費税の廃止と脱原発です。5人ともこの政策に重きを置いているので、1年で交代してもそのままバトンタッチすればいいのです。ローテーション制は議席をたらい回しにするようでよくない、との批判がありますが、決してそうではないのです」

 さらに、5人にはそれぞれ個性があるので、それを政治に生かせるとも言う。

「長谷川さんは、グリーン・ニューディール政策(自然エネルギーや地球温暖化対策に公共投資して経済成長を促す政策)に取り組んでいました。私は東京電力の社員でしたから、原発についての知識があります。依田さんは、トランスジェンダーの問題を提起できるでしょう」

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