初週で「ポップUP!」を下回った「ぽかぽか」で、最後まで残った“大きな謎”とは?

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レギュラー陣が弱い

「やはりキャスティングに失敗した感じがしますね。MCにはある程度の“格”が必要です。レギュラーもゲストも、視聴者から一目置かれる存在であることが重要です。長年培った芸歴とトーク術に敬意を抱くからこそ、話が進み、面白さも膨らんでいい番組になる。『笑っていいとも!』のタモリさんはお笑いBIG3の一角ですし、『バイキング』の坂上忍も子役No.1の芸歴50年でした。もちろんハライチの話芸は大したものですが、昼のMCとなると話は変わってきます」

 もっとも「いいとも!」だって、82年10月4日の初回視聴率は4・5%しか取れなかった。MCだけの責任にはできないのでは?

「『ぽかぽか』は曜日ごとのレギュラー陣の格も落ちたように感じます。『ポップUP!』はMCこそ佐野瑞樹アナ、山崎夕貴アナと局アナでしたが、曜日パーソナリティーとして、小泉孝太郎、三浦翔平、おぎやはぎ、高嶋政宏、吉村崇(平成ノブシコブシ)とMCなみの豪華タレントを並べ、さらに曜日レギュラーとして、田村淳(ロンドンブーツ1号2号)やアンミカ、前田敦子、小倉優子、高岡早紀と人気者を揃えていました」

「ぽかぽか」に曜日パーソナリテイーはいない。

「曜日レギュラーのパネラーも、伊集院光、貴乃花の娘・白河れい、声優の花澤香菜、ゴリエ、島崎和歌子、児嶋一哉(アンジャッシュ)と、経費節減かと思えるほど……」

 こうした状況を見て、別のテレビ局を思い出したという。

TBSの悪夢

「1990年代後半、TBSの昼のバラエティ番組が次々と打ち切りになりました。『山田邦子のしあわせにしてよ』(95年4月~97年3月)が低視聴率で打ち切られ、うつみ宮土理を司会にした『ちょっと言わせて』(97年3~9月)、料理番組に代わった『黄金のレシピ』(97年3月~98年3月)、さらに、元ジャイアンツの宮本和知を司会に抜擢した『宮本和知の熱血!昼休み』(98年3月~9月)は1%台を連発。続いて、MCには格が必要と思い直したのか、上岡龍太郎が司会のクイズ番組『おサイフいっぱいクイズ! QQQのQ』(98年9~12月)は月曜だけ生放送で残りは収録という奇妙な番組で(後にすべて収録に変更)、開始1週間で視聴率0・9%を記録し、わずか3カ月で葬り去られました。さらにTBSの小笠原亘アナを司会(金曜のみ安東弘樹アナ)にした『マダムんむん』(99年1~8月)も1・1%を記録。8月という中途半端な時期に打ち切りとなったため、『夏!女3人ワケあり旅』や『スーパー知恵MON』というつなぎ番組を挟んで、福留功男アナの『ベストタイム』(2000年4月~04年3月)でようやく一息ついた」

「ぽかぽか」も1月スタートと中途半端だ。

「なぜ1月という期中に改編する必要があったのか疑問です。新番組でわざわざ数字を落とすくらいなら、『ポップUP!』を続けていてよかったんじゃないかと思うほど。結構な実力者を中途半端な時期に切ってしまったので、手間やお金、出演タレントの所属事務所への仁義を考えても理解できません。しかも『ぽかぽか』初日には、4月からは3時間番組から2時間に縮小すると異例のアナウンスもされました。番組を制作する側からすると、好評につき延長ならともかく、始まって早々縁起も悪い。それなら最初から2時間番組にすればよかった」

 ともあれ、「ぽかぽか」は4月以降も続くということか。

「昨年6月、港浩一さんがフジテレビの社長に就任しました。バラエティの現場で鳴らし、とんねるずやヒロミさん、明石家さんまさんらと交友を結び、命運を共にしてきた彼の堪忍袋の緒が切れるのも、そう遠くないかもしれません。今年の秋どころか、4月の改編もあり得ます」

 1月13日(金)の放送で神田アナが、初週の1週間は毎日、港社長が菓子を差し入れしてくれたことを明かした。

神田:「春、また来るね」とおっしゃっていました。

岩井:まあ、春があればいいですけど……。

澤部:春はあるでしょ!

岩井:春は、あるね。

デイリー新潮編集部

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