「年寄り世代はついていけない」13回司会を務めた山川静夫が紅白を一刀両断! みのもんたも「番組名を変えるべき」
終わってみれば昨年末のNHK「第73回紅白歌合戦」はワースト2の視聴率。当の制作陣は“自画自賛”していると聞けば、歴代司会者も首をかしげたくなるというもの。年の瀬の名物番組に明日はあるか。
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もはや「視聴率低迷」と報じられることが、風物詩と化した感のある紅白だが、かつては50%超えが当たり前だった。
さる放送記者が解説する。
「今回は21時から放送の第2部が平均世帯視聴率35.3%(関東地区)で、史上最低だった前回34.3%から1ポイント上がったに過ぎません。若者に人気の演者が多い第1部に至っては31.2%と前年割れでした」
ご覧になっていない方のためにざっと紹介すると、後半では昨年コンサート活動を終了した加山雄三や休養宣言をした氷川きよしが“最後の花道”を歌い上げ、特別企画で松任谷由実や安全地帯、桑田佳祐らが登場。大トリは福山雅治が務め「白組勝利」で終わった。
先の記者が続けて話す。
「若手偏重と批判されてきた紅白ですが、中高年層にも配慮した演出で一定の手応えをつかんだのでしょう。NHKの杉本賢治実施本部長は“すべてのパフォーマンスが『ブラボー!』で、まさに『歌の祭り』、最高のライブエンターテインメントをお届けできた”とコメントを出しています」
“長友の名言”で全てを水に流せるなら苦労はしないが、受信料に依る紅白が視聴者そっちのけで自画自賛する姿はなんともはや。そもそも引き続き放送する価値は……。
「ついていけません」
「歌合戦と名乗るなら、ショーであっても伝統とコンセプトは守り続けてほしい。そうでないと、我々年寄り世代はついていけません」
そう指摘するのは、元NHKアナウンサーとして、紅白で「総合」と「白組」の司会を13回にわたり担当してきた山川静夫氏だ。
「紅組と白組に分けているなら、シャレであっても対決姿勢がないと祭りとして盛り上がらない。最近の風潮で性別に配慮したのかもしれませんが、名司会者だった高橋圭三さんや宮田輝さんがつないできた伝統が失われたように感じます」
さらに歌への敬意が損なわれているとして、
「ウンザリするのはメドレー形式で、司会者が“2曲続けてどうぞ”などと軽々しく紹介する場面があることです。大みそかに全国へ大事な曲を届ける。名誉ある舞台なのに、一曲一曲が軽々しく扱われているように聞こえます。私たちの頃は、司会として視聴者の皆さんに歌をきちんと聴いてもらおうと、曲前の口上を入念に考えたものですが……」
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