最近「薄暗いコンビニ」が増えている深刻な事情 「店舗側の経営努力だけでは…」

ビジネス 企業・業界

  • ブックマーク

Advertisement

とりあえずの対応策は…

 セブン-イレブンは店舗の節電を「あくまでも電力のひっ迫や環境に配慮した省エネの取組として行っているもの」とし、電気代高騰の影響を否定する。だが、ファミリーマートとローソンがそれぞれ高騰について「安定した店舗運営において重要な問題として捉えています」「店舗によって状況は異なり一概には言えないが、大変な店舗もあると認識している」と答えていることからも、コンビニ業界として電気代が目下の課題であることは間違いなさそうだ。

 各社とも現状、本部として特別な対策を講じる予定はないと回答する(1月6日11時追記:ファミリーマートは「今冬における節電対応の新たな取り組み」として「飲料用冷蔵庫の照明消灯と冷却機能の一時電源停止」を行っていると回答)。

 店舗にはどのような対応策が考えられるだろうか。

「一時的にでも24時間営業を辞めてしまえば……という意見もあるでしょうけれど、深夜に納品する効率なども考えるとそれはなかなかできません。単純な話になりますが、できるのは店内の温度を環境省が推奨する28℃など、季節に応じた適切な数字に徹底するといった方法くらいでしょうか。やたらと店内が暑い・寒いコンビニ店舗がたまにあると思いますが、あれはアルバイトが勝手にエアコンをいじってしまうんです。私の店長時代もよくありました。昨年11月にはローソンが使用量の40%削減を行う節電モデル店を神奈川県・川崎市にオープンさせるなど、業界はかねてより電気使用量の対策を講じてきました。今後は電気代の観点からも、その流れが加速しそうです」(渡辺氏)

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。