梶谷、小林、オコエ、松田…巨人“崖っぷち4人衆”の今年を占う 最も期待できそうなのは?

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動体視力

「4人の中ではオコエくんほど、“心機一転”の効果が期待できる選手はいないはずです。練習嫌いが事実だったのなら、移籍を機に練習に励めばいいだけです。多くの専門家が『彼の素質は充分』と太鼓判を押してきました。それは間違っていないはずです。1997年7月生まれの25歳ですから、伸びしろはまだまだあります」

 最後の4人目は松田宣浩だ。“ミスター・ソフトバンク”として活躍を続けてきたが、22年9月に球団から「戦力構想から外れた」と通告を受けた。

 本来ならシーズン終了後に戦力外通告が発表されるのだが、松田は「最後の姿を見せずにユニフォームを脱ぐのは避けたい」と直訴。NPB(日本野球機構)や選手会がバックアップして異例の記者会見も行われた。

 去就が注目されていたが、原巨人が獲得。だが、今年5月に40歳を迎えるという“高齢”選手だ。「なぜ獲得した」と首を傾げた巨人ファンも少なくない。

「ピッチャーが150キロ前後のボールを投げた場合、0・01秒で約40センチ動きます。0・001秒で約4センチです。プロのバッターにとって、この数センチが命取りになることは珍しくありません。ベテランの名選手がどんなに身体を鍛えても、動体視力や反射神経を20代のままに保つのは不可能なのです」(同・広澤氏)

ムードメーカー

 8月に35歳を迎える梶谷でさえ、年齢がネックだという。40歳となる松田の場合、カムバックがより困難になるのは言うまでもない。

 デイリー新潮は11月27日、「長野と松田、巨人の“ナゾ補強”の真意とは ムードメーカーとして期待?」との記事を配信した。

 タイトルに《ムードメーカー》とあるが、松田はソフトバンク時代、誰よりも声を出していたことで知られる。

 日刊スポーツは22年4月8日、「松田V三塁打」の記事を掲載。藤本博史監督(59)の《「試合に出てないときもしっかりベンチで声を出してくれているし、使いたいなという気持ちにさせてくれますよね」》という松田評を掲載した。

「原監督は松田くんの経験やムードメーカーとしての明るさを評価して獲得したのではないかと複数のスポーツ紙が書いていますが、私も同感です。私が阪神にいた時、田中秀太くん(45)が、まさにムードメーカーでした」(同・広澤氏)

 広澤氏は「チームが負けている時や、選手がエラーして1点を取られた時など、ベンチは本当に沈むんです」と振り返る。

「そこで田中くんが明るい声を出してくれると、不思議に元気が出ました。もちろん私だけでなく、チームの全員が『やっぱり頑張んなきゃいけないな』という気持ちになるんです。原監督が松田くんに期待しているのは、そういう面ではないでしょうか」(同・広澤氏)

デイリー新潮編集部

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