梶谷、小林、オコエ、松田…巨人“崖っぷち4人衆”の今年を占う 最も期待できそうなのは?
30代の衰え
梶谷の通算打撃成績から100試合以上出場したシーズンに限って、打率、本塁打、出塁率のキャリアハイを見てみよう。
ちなみに年間100試合以上の出場を果たしたのは、2014~17年と20年の5シーズン。いずれもDeNAに所属していた。
打率は2015年の2割7分5厘が最高だった。これは26歳から27歳にかけての記録になる。
本塁打は2017年の21本が自己最高。これは28歳から29歳にかけての記録だった。
最後の出塁率は2020年の3割2分3厘。これは31歳から32歳にかけての記録だった。
打率と本塁打のキャリアハイは20代で達成していた。出塁率こそ30代の記録だが、20代に近い31〜32歳での記録だった。
まして梶谷は2021年のシーズンで61試合に出場したのが最後だ。33歳以降、100試合以上の出場を果たしたことはない。ケガに泣かされたことも含め、広澤氏が指摘する“30代半ばの壁”にぶち当たった可能性がある。
「梶谷くんは今季、文字通り“一からやり直す”ことが必要でしょう。過去の栄光も成功体験も捨て、自分のバッティングを見直すのです。20代なら打てたボールも、今は手が出ないかもしれません。35歳を迎える今年、自分に可能なバッティングはどういうものなのか、孤独に考え抜くしかないのです」(同・広澤氏)
打撃とリード
とはいえ、これこそ「言うは易く行うは難し」だろう。広澤氏も復活の難しさは否定しない。多くのプロ野球選手が年齢からくる衰えに挑んでは敗れ、そして球界を去っていった。
「年齢が原因の不調に悩まされると、そう簡単に“V字回復”はできません。監督やコーチのアドバイスで復活を果たした選手が大きく報じられることがありますが、奇跡だからこそマスコミは飛びつくのです。多くの選手が年齢による衰えに敗れてユニフォームを脱ぎました。梶谷くんはどうなるのか、まさに今季が文字通りの正念場でしょう」(同・広澤氏)
2人目は小林誠司だ。彼については日刊スポーツ(電子版)が12月10日、「【巨人】小林誠司に元木大介コーチがひと言『打て』3年連続で打率2割達せず『もう後がない』」との記事を配信した。
まさにタイトルが、小林が崖っぷちに立たされていることを示している。特に彼の場合、打撃が欠点という説が根強い。
とはいえ、小林はリードについても、現役時代は名捕手と呼ばれた複数の解説者から酷評されてきた。少なからぬプロ野球ファンが彼のことを「打てないし、配球も問題だらけ」というイメージを持っているに違いない。
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