梶谷、小林、オコエ、松田…巨人“崖っぷち4人衆”の今年を占う 最も期待できそうなのは?

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小林を評価する球団

 梶谷は打撃が復活すれば認めてもらえるかもしれない。だが、小林は打撃とリードという2つの課題がある。

 先に紹介した日刊スポーツの記事で、元木大介コーチ(50)は小林に「打て」とアドバイスした。現在の巨人首脳陣が理想とするキャッチャー像には、打撃成績も大きく求められていることが分かる。

 だが広澤氏は小林を全否定しない。「彼は『巨人が理想とするキャッチャー』に合致しないだけであって、プロのキャッチャーとして全否定するのは間違っているのではないでしょうか」と言う。

「たとえ小林くんが打てなくても、リードに問題があっても、他球団なら彼を評価するかもしれません。ピッチャーを気持ち良く投げさせられるのなら、打てなくてもリードできなくても構わないという考えもあります。オリックスの投手・山本由伸くん(24)なら、どんなキャッチャーと組んでも勝てるでしょう。全盛期の斎藤雅樹さん(57)や、桑田真澄さん(54)も同じでした」

 山本、斎藤、桑田なら、捕手は“壁”でいい。おまけに小林の場合、強肩という武器がある。

「一流のピッチャーなら、リードが得意な捕手は必要ありません。一塁にランナーを出しても安心できる強肩キャッターのほうが、ずっと助かります。プロ野球の世界ではオールラウンダーより、一芸に秀でた選手が大成する傾向が強い。他球団なら、『ウチは強肩さえあればいい』と、小林くんを高く評価する可能性だって考えられるのです」(同・広澤氏)

オコエのポテンシャル

 ここ数年、ストーブリーグに突入すると「小林放出説」がスポーツメディアを賑わせてきた。だが、巨人が小林を放出する気配は感じられない。

「下手に小林くんをトレードに出して他球団で活躍してしまうと、巨人にとっては脅威になります。飼い殺しのような状況は続くかもしれません。もしプロサッカーリーグのようなレンタル移籍があれば、小林くんには一番いいでしょう。他球団で化けても、巨人に戻せるのなら安心してレンタルできますからね」(同・広澤氏)

 3人目はオコエ瑠偉だ。スポーツ報知(電子版)は12月15日、「【巨人】オコエ瑠偉 決意の入団会見 闘病中の祖父のため『目標は開幕1軍』 背番号は50」との記事を掲載した。

 オコエは楽天時代、“練習嫌い”というイメージが流布した。そして巨人を放任主義と指摘するOBも少なくない。

 練習嫌いに放任主義が重なれば、結果は期待できない。オコエがポテンシャルを発揮できるか疑問視する巨人ファンも少なくないようだが、広澤氏は「今回の4選手の中では最も期待できるでしょう」と言う。

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