「家探しは近所のコンビニのゴミ箱を見ろ!」マシンガンズ滝沢が語る“清掃員はつらいよ”

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コンビニでリチウムイオン電池の回収を!

渡辺:何かコンビニに要望したいことはありますか?

滝沢:ゴミ箱は何とか残してほしいです。コンビニの近くはゴミが多いので、テレビ番組でゴミ拾い系の企画で出演するとき、まずはゴミを探してコンビニに向かうことが多いんですよ。あと、ホットスナックの紙袋とかを近隣のゴミ集積場にポイ捨てする人もいます。夜に雨が降ると、地面に貼り付いちゃうから、それを剥がすのが大変なんですよね。

渡辺:店内設置でもゴミ箱は必要ですね。コンビニ側は大変だと思うけど。

滝沢:あとは、モバイルバッテリーやリチウムイオン電池を回収してくれると非常に助かります。これらを普通の燃えるゴミなどに混ぜてしまうと、清掃車で圧縮されてから40分後くらいに発火することがあり、清掃車火災の原因となります。自治体によってはリチウムイオン電池などを回収していない場合もあるので、コンビニで店頭回収してもらえるとめちゃめちゃありがたいです。

渡辺:行政とルールを統一化していく必要がありますよね。全国で一斉にやるのは難しいけど、まずは23区だけでも実行するとか。

滝沢:自治体によって分別のルールが異なると思いますが、そこは何とか自治体同士で連携をはかってほしいです。

渡辺:ペットボトルの回収も、横浜市がセブン-イレブン、コカ・コーラと組んだり、ローソンはキリンと組んだり、バラバラなんですよね。もちろん、取り組み自体はとても素晴らしいんですけど。

滝沢:縦だけじゃなくて、もう少し横が繋がってほしいですよね。

渡辺:あとはペットボトルの消費自体を減らすことも大事です。コンビニにドリンクディスペンサーを置いて、マイボトルを利用するとか。

滝沢:1人当たりのペットボトル消費が年間数本減るだけでも大きな効果です。

渡辺:たしか滝沢さんご自身も、家庭のゴミの量を減らしたんですよね?

滝沢:お金持ちのゴミが少ないので、僕も真似したら節約できるかなと思って(笑)。生ゴミを黒土コンポストしたり、いろいろ工夫してみました。そうしたら、滝沢家のゴミは1週間で45リットル6袋だったのが、1袋まで減ったんですよ。

渡辺:それはすごい! さすがに6分の1に減らすのは難しいかもしれませんが、渡辺家も挑戦してみます。

滝沢:ゴミを減らすのって、意外とゲーム感覚で楽しいんですよ。みなさんも、ぜひ取り組んでみてほしいです。

滝沢秀一(たきざわ・しゅういち)
お笑い芸人。ごみ研究家。1976年東京都足立区生まれ。1988年、西堀亮とお笑いコンビ「マシンガンズ」を結成。2012年からは、芸人の傍らでゴミ収集会社で清掃員として勤務。近年はゴミ収集を通じて感じた社会問題などをSNSや講演で発信する「ごみ研究家」として活躍。『すごいゴミのはなし ゴミ清掃員、10年間やってみた。』(学研プラス)、『このゴミは収集できません』(角川文庫)など著書多数。

渡辺広明(わたなべ・ひろあき)
流通アナリスト。コンビニジャーナリスト。1967年静岡県浜松市生まれ。株式会社ローソンに22年間勤務し、店長、スーパーバイザー、バイヤーなどを経験。現在は商品開発・営業・マーケティング・顧問・コンサル業務など幅広く活動中。フジテレビ『FNN Live News α』レギュラーコメンテーター、TOKYO FM『馬渕・渡辺の#ビジトピ』パーソナリティ。

デイリー新潮編集部

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