「ゴーン」の家政婦は見た! 突然のレバノン逃亡、直前に見せていた一家の様子

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(「逃亡から3年『ゴーン』の家政婦は見た! ボロ靴下を縫って履いた『日産会長』の素顔」から続く)
 金融商品取引法違反などの罪に問われていたカルロス・ゴーンが、突如レバノンへと逃亡し3年が経った。今回取材に応じたけいこさん(47)は、彼の元で約7年間、家政婦を務めていた人物だ。もっとも、日産自動車会長時代のゴーンは多忙を極め、間近に接する機会はごくわずか。けいこさんとの距離が一気に縮まったのは、 2018年11月にゴーンが逮捕されて以降のことだった。(全2回の2回目)。

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 108日間の拘留ののち、ゴーンに与えられたのは、東京都渋谷区に用意された「制限住宅」での暮らしだった。当時「週刊新潮」はその住まいを〈築40年を超え、年季の入った建物にはオートロックはなく、セキュリティの面では万全とは言い難い〉〈間取りは12畳と7畳の1LDKで、以前、入居者募集をしていた際の家賃は月22万円〉と伝えている。逮捕前までけいこさんが通っていた、港区麻布の超高級マンションとは雲泥の差といえるだろう。

「ここでようやくカルロスは3人の娘ちゃんたちと再会できました。パパを気遣ってか、彼女たちは隠れて号泣していて、私も見てて涙が出ましたね。拘置所から出て来た初めてのご飯は、娘ちゃんたち全員でレバノン料理を手づくりしていました」

 ほどなくして麻布の一戸建てに住まいは移ったが、そこへ家政婦として通うけいこさんの環境も逮捕前と後で大きく変わった。

「日産の会長の頃は、日本に滞在する一週間のあいだに3日ほど、住まいを訪れて掃除や洗濯をすればよかった。それがずっと居るようになったので、週6日、お世話をすることになりました。カルロスは当時、毎朝出かけていって、昼ご飯を食べに戻って来て1時間ほど昼寝、また出かけていくというスケジュール。おそらく弁護士事務所に行って、打ち合わせや奥さんとのビデオ電話をしていたんだと思います。以前よりは家にいるようになったことで、接する機会も増えました」

 逮捕前までの彼女の給料は「カルロスが現金を置いてくれていましたが、交通費の請求などは伝票に書くことになっていたので、たぶん日産が払っていたはず」。それが逮捕後は、ゴーンが自腹でけいこさんを雇うことになった。それまでの時給2,000円から3,000円へアップしたそうだ(が、さすがにもらいすぎというけいこさんの申し出により、休日を週2日に増やしてもらう条件と引き換えに、時給は1,800円に落ち着いた)。

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