【兵士不足】ロシアの民間軍事会社がアフリカの囚人をスカウト?専門家が見た酷すぎる戦場での扱われ方

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兵力ではウクライナが上

 そもそも、ロシアがウクライナに侵攻した当初、両国の兵力は、ロシアの85万人に対し、ウクライナは4分の1の20万人だった。何故、ロシアの兵士が不足しているのか。

「ロシア軍は空軍や海軍の人員が多く、陸軍は全土から集めても35万人です。実際にウクライナに派遣できるのは19万人ほどです。ウクライナは20万人でしたが、ロシアの侵攻で志願兵が増えて70万人になりました。数の上ではウクライナがロシアを圧倒しているのです。ロシアは、大砲やミサイルで簡単に勝てると思っていましたが、ウクライナ軍に食い止められている形です」

 前線では、孤立するロシアの部隊が多いという。

「前線部隊の後方には補給部隊が控えているのですが、ウクライナ軍に攻撃されて補給が断たれて孤立するケースが続出しています。前線部隊に補給するのは歩兵ですから、どうしてもたくさんの兵士が必要になるわけです」

 ロシアは兵力不足を解消するため、9月に30万人の部分動員を行った。

「30万人のうち、8万2000人がウクライナに派遣されました。そのうち兵隊として戦っているのは半分ほどで、残り半分は食料や武器などの輸送要員となっています。動員された残りの21万8000人は訓練中です」

 30万人が全て戦地に派遣させても、まだウクライナの方が兵力は上回る。

「有名な中東情報サイト『ミドル・イースト・アイ』は、ロシア軍がシリアから兵士を募集したと伝えています。ロシア国内からの動員は、反発が大きいのでこれ以上は難しいでしょう。となると、ワグネルのように、海外から兵士を集めるしかありません。もっとも、捨て駒になって死ぬことが分かっているなら、囚人でも志願しないでしょう。いずれ兵士の補給も行き詰るのではないでしょうか」

デイリー新潮編集部

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