W杯、日本戦は驚異の視聴率 午前0時でも40代男性の4人に1人以上が観ていた

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日本と関係なくても高視聴率

 テレ朝のコアを押し上げたのは「日本×コスタリカ」だけではない。その直後に放送した「ベルギー×モロッコ」(27日午後9時40分)もコア視聴率アップに大きく貢献した。

 派手なカードではなかったものの、コアは5.7%に達し、同時間帯で断トツのトップだった。日本テレビ「行列のできる法律相談所」の同3.0%、TBS「アトムの童」の同2.8%を軽く蹴散らした。

 テレ朝はこの週の世帯、個人の各視聴率ではゴールデン帯、プライム帯、全日帯の全てを制しており、3冠王だった。

 日本戦以外も高視聴率を獲る理由は、サッカー人気の高まりもあるが、潜在意識下に時代や感動などを世界と共有したい気持ちがあるからだろう。

 フジ「ウルグアイ×韓国」(11月24日午後9時40分)のコアは6.3%。TBS「櫻井・有吉THE夜会」の同2.6%などを圧倒し、横並びでぶっちぎりのトップだった。世帯も10.6%、個人も6.1%と上々だった。

 テレ朝「ポーランド×サウジアラビア」(11月26日午後9時40分)というシブイ試合もコアは6.2%。TBS「情報7daysニュースキャスター」の同2.7%などを打ち負かし、やはり横並びでトップだった。世帯と個人もそれぞれ10.4%、6.2%と良かった。

 元フジ社員で「新春かくし芸大会」などの名番組を制作する一方、「ドラゴンクエスト」などの音楽を手掛けた故・すぎやまこういち氏は「生放送がテレビの一番の武器」と言い続けた。作り手側と視聴者側が時間を共有できるからだ。

 観る側が好きな時間を選び、望む番組を楽しむ動画配信とは真逆の考え方。半面、ツイッターのトレンドにはほぼ常時、放送されたばかりのドラマに関する話が並ぶ。やはり視聴者は誰かと思いを共有したい気持ちが強いのではないか。

 自宅にテレビがあろうが、スポーツバーでW杯を観る人が多いのも感動を共有したいからにほかならない。

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