「高1のとき相手の3年生に殴りかかり退場」 森保監督の実父が語る知られざる素顔

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チーム内の序列を表に出さない

 元「サッカーダイジェスト」編集長の六川亨氏も、

「外国人監督は、チームをレギュラー組とサブ組にドライに分けがちです。監督がそうやってチーム内に序列を作ると、チームがまとまりに欠ける、という面はあります。一方、日本人監督は、チーム内の序列は暗黙の了解としてはあっても、表に出しません」

 と説く。森保監督は、少なくともチームのムード作りには成功した、ということだろう。「それは取材で接しても感じる」と言うのは先の「別の記者」で、

「チーム状況や試合結果次第で感情的になる監督は多く、それも仕方ないと思いますが、森保監督は余裕があって、なにを聞いても動じず、焦りません。“聞く力”があるのは岸田文雄総理より森保監督で、“参考にするからどんどん批判してくれ”という姿勢は、時に“ウソばっかり書きやがって”と言っていた岡田武史監督とは大違いです」

マスコミに“今日も来てくれてありがとうございます”

 先の記者も同様に、森保監督を「昔の日本人のような礼儀正しい人」と評し、

「カタールでも練習が始まる前に必ず、わざわざピッチを横切ってマスコミの前に来て、“今日も来てくれてありがとうございます”と言うんですね。そんな代表監督は見たことなく、余裕がないとできません」

 と話すのである。

 一方、それが緩さにつながった面もあるのかもしれない。現地で取材を重ねるサッカージャーナリストの元川悦子さんが、対コスタリカの敗戦を受けて言う。

「コスタリカはスペインに7点も取られ、国内メディアからすさまじい批判を浴び、日本戦前日の会見でも、記者が監督らにケンカ腰で質問したようで、日本にも負けたら帰国できないほどの批判を浴びていたと思います。中南米のサッカー熱は日本の比ではなく、致命的なミスで敗戦すれば猛批判を浴びるケースも。そこでコスタリカは原点回帰を図ってセイフティーな戦いに徹した。森保監督は相手が後半、調子が落ちたら畳みかけて点を取る狙いだったのでしょうが、コスタリカは想定したようにはペースダウンしませんでした」

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