神経質な岸田総理に側近は辟易、背景に官邸内での孤独が… 暗躍する茂木幹事長の思惑とは

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パワハラ体質

「創価学会と公明党への配慮を考えると、野党案をのむのは考えられない。茂木さんとしては、法案成立で手柄となるなら全力を傾けるでしょうし、もし法案が成立しなくても、批判は岸田さんに向きます。いまはどう立ち回るのが正解か、値踏みしているところでしょう」(先のデスク)

 茂木氏には党務からして、悪評がついてまわる。自民党関係者が指摘する。

「幹事長室には多くの面談要請がありますが、茂木さんの場合、職員から“なぜその人物と会う必要があるのか”をいちいち説明させるのです。面会するメンバー、陳情の内容まで書き添えさせるので、職員が嫌がっている。加藤勝信厚労相が茂木さんに急に会いたいと幹事長室を訪れた時には職員から“アポはありますか”と言われ、困惑したとか」

 また、パワハラ体質ゆえに相変わらず周囲に怒りをぶちまけており、

「党職員が気を利かせて茂木さんの所有するワインボトルを持とうとしたら、“澱(おり)が舞うだろ!”とキレたり、官邸で記者が“総理とサシで会うのですか”と聞くと、“俺が総理と会う時はいつもサシだ”と怒り出し、質問した社を出入り禁止だと脅していた」(同)

“わりーな幹事長”

 かように人望がないといわれる茂木氏はポスト岸田への意欲を隠さない。

「高木氏を手なずけているのも、総裁選で安倍派の一部を取り込むためともいわれます」(前出・デスク)

 特に麻生派の領袖である麻生太郎副総裁へのゴマすりは徹底しているという。

「定期的に茂木さんと麻生さんは葉巻をくゆらせながら1時間ほど雑談に興じています」

 と、ベテラン議員。

「仲が良いなと思ったのは、ある日の党内会議の時ですね。実は茂木さんはものすごく朝が弱いんです。宵っ張りでしっかり寝るためなんですけど、総務会が朝早くにセットされてムッとしたことがあった。その時、麻生さんが“わりーな幹事長”と言って、会議が爆笑に包まれ、凍りついた場を和ませていた」

 党内の重鎮と手を取り合い、自身が総理の座に上り詰めるためには、支持率が低迷するいまの政権はむしろ好都合か。

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