神経質な岸田総理に側近は辟易、背景に官邸内での孤独が… 暗躍する茂木幹事長の思惑とは

国内 政治

  • ブックマーク

Advertisement

「もめるのは当然」

 しかし、高木氏が決められないのには茂木幹事長の責任もあるとささやくのは、自民党の国対関係者だ。

「茂木さんは高木さんとよく飲みに行っており、“即断即決できないことがあれば俺に相談しろ”と伝えています。つまり、高木さんの“検討します”という野党への返事は、茂木さんにいちいちお伺いを立てるためだったのです。が、茂木さんは国対素人。委員長同士の話し合いで即断即決できなければ、もめるのは当然のことでしょう」

 もちろん、高木氏の資質の問題もあったとはいえ、結果的に国対は機能不全に陥った。

 この関係者が続ける。

「いまや自民党国対は幹事長室に乗っ取られています。今国会の提出を目指す救済新法の協議会も幹事長自ら折衝に乗り出していますから……」

「もう後には引けない」

 統一教会の被害者救済に向けた新法は10月19日に行われた自民党、立憲民主党、日本維新の会の国対委員長会談で、与野党協議会を設置することを決めた。高木氏は安住氏らに案をのまされた形で、協議会は公明党を加えた4党で行われるも、調整は難航を極めた。

「そもそも4党協議を設置したことが自民党の最大の失敗でした。立憲と維新から『マインドコントロール下の高額献金の禁止』などという無理難題を法案に盛り込むよう求められ、挙句、支持率低迷に焦った総理が今月8日に“今国会に法案を提出する”と表明してしまった。もう後には引けなくなってしまったのです」(同)

 そこへ茂木氏の登場である。高木氏を半ば羽交い締めにするような形で交渉に打って出るようになり、結果、国民民主党との協議会も設置することになった。

次ページ:パワハラ体質

前へ 1 2 3 4 5 次へ

[3/5ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。