木村拓哉50歳になっても「奇跡の人気」を誇るのはなぜか イベントに100万人集めた力を徹底分析

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休日にわざわざ岐阜まで

 一方、インスタのフォロワー数は10月現在352万人。こちらは、インスタのフォロワー数としてはもちろん多いほうだが、この数字は木村の人気の実態を正確に表しているとは言い難いだろう。

 なにかとフォロワー数をその個人の評価基準としてしまいがちな世の中だが、1万人のフォロワーがいるインフルエンサーでも、イベントをおこなうと10人も来ないと言った例はザラにある。スマホの中で見る程度には関心はあるが、わざわざ会いに行くほどでもない、という例である。

 352万人“しか”インスタのフォロワーがいないのに、96万人もの人が、実際に木村拓哉を見に行こうとしている。この2つの数字の差の小ささが、木村拓哉のスター性を表していると言っていいだろう。

 すべての作品をチェックするほどではない。CDを買うほどでもない。でも木村拓哉が生で見られるなら、休日にわざわざ岐阜まで足を運びたいと思っている層が100万人近くいるということなのだ。

 ディープに推してくれるファンがある程度の人数いて、チャートの上位に躍り出てくるようなアーティストや出せばそこそこの視聴率がとれるタレントはジャニーズに限らず、多くいるし、今後も出てくるであろう。

スターたらしめた3要素とは

 だが、木村拓哉ほどに、広い認知度がありながら、100万人を動かすことのできるスターはなかなか現れないのではないかとも思う。

 広い認知があり、行動を呼び起こせる人――。
そう考えると、木村拓哉のCM契約社数が多いのも頷ける。2022年10月現在の木村のCM契約者数は9社。この数字は、二宮和也や岡田准一らを含む全ジャニーズタレントの中でもトップ。1996年2月時点では5社だったことを考えると、この四半世紀、様々なブランドの顔を務め続けた上で、むしろ今なお増えているのである。

 ただの人気アーティストでもなければもちろんインフルエンサーでもない。多くの人に知られ、木村拓哉が動くと、人々も動く。国民的スターと言って過言はないだろう。

 少し前置きが長くなってしまったが、そんな木村拓哉をスターたらしめたものはなんだったのか。改めて考えてみたい。ポイントは3つあるように思う。それは“都会性”“不良性”“非・商品性”の3つである。

 今も多くの人が木村拓哉のことを「キムタク」と呼ぶ。90年代・20代でブレイクして以降、広く、いや日本一浸透しているニックネームと言ってもいいかもしれない。

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