亡くなった村田兆治さんが語っていた「空港での逮捕劇」と「離島の球児たち」への想い

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「80歳まで続けたい」

 離島甲子園とは野球の普及活動の一環として、村田さんが引退後、対外試合の機会に恵まれない離島の中学生などを対象に開催していた軟式野球大会のことである。

「離島で暮らしていても野球の才能のある子はいる。生まれた環境に左右されず、その芽を花開かせるためにも離島の球児を集めて大会を開催しています。その子供たちには常々、“一番大切なのはおじいちゃんやおばあちゃんを喜ばせてあげることだよ”と説いていた私が暴行容疑で逮捕されてしまった。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」

 この時、実は「そろそろ離島甲子園から身を退くことも考えていた」と打ち明けた村田さん。

「でも今回の一件で、なおさら簡単にはやめられなくなった。“あと数年かな”とも考えていたけど、80歳まで続けることができれば……。子供たちにも迷惑をかけてしまったので、ここからまたゼロに立ち返ってもう一度、イチから頑張るつもりです」

 こう決意を語ってくれたのだった。村田さんが亡くなっても、その志は受け継がれていく。

デイリー新潮編集部

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